「努力は報われる」と信じているあなたへ。
もし、その努力の99%がムダだったとしたら、どう思いますか?
本書『1%の努力』では、ひろゆき氏が「努力よりも効率が大事」と語り、頑張らずに成果を出す方法を説いています。
ただし、彼の主張は極端なものも多く、すべてを鵜呑みにするのは危険。
今回は、本書の内容を紹介しつつ、「これは役に立つ」「ここはちょっと微妙」といったポイントをフラットに評価していきます。
オススメ度について
このブログでは、映画や書籍のオススメ度を5段階で評価しています。
各評価の基準については、こちらでご確認いただけます。
作品概要

作品名 | 1%の努力 |
著者 | ひろゆき(西村博之) |
ジャンル | 自己啓発、人生論 |
発行日 | 2020年3月5日 |
ページ数 | 288ページ |
本書は、ひろゆき氏が「努力はほとんど意味がない」としながらも、「努力しないための努力」を提唱する内容です。
タイトルの「1%の努力」とは、「本当に重要な1%を見極め、それに集中すること」。
ひろゆき氏がどのように考え、どのように生きてきたのかが語られつつ、成功するための思考法が紹介されています。
作品から学べる教訓・人生観(感想)

本書には共感できる部分と「いやいや、それはちょっと……」と思う部分があります。
私が特に印象に残ったポイントを紹介します。
①「努力」だけでは成功しない
「努力の量より、何に努力するかが大事」というひろゆき氏の言葉は、驚くほど現実的。
誰もが平等に努力できるわけではなく、「努力と感じずにできること」を見つけることが重要なのかもしれません。
過去に夢中になったこと、人から褒められたこと、つい続けてしまうこと――
そんな自分の“自然な得意”に目を向けてみると、ヒントが見えてくるかもしれません。
まずは小さなことでもいいので「続けられそう」と感じるものにトライして、心の反応を確かめてみる。
それが、努力を成果につなげる第一歩になりそうです。
②比較対象がない方が人は幸せ
SNSを見て、人と比べて落ち込んだ経験、誰しもあるのではないでしょうか。
でも、本当に比べるべきなのは「昨日までの自分」。
できなかったことができるようになった、小さくても前に進んだ――
そんな変化に目を向けると、心が少し軽くなります。
目標を立てるときも、「あの人みたいに」ではなく、「自分はどうなりたいか」を軸に考えると、比べすぎずにいられるはずです。
③世の中は意外とテキトー
「こんなに適当でいいの?」と思う職場でも、案外ちゃんと回っている。
ひろゆき氏のそんな観察に、思わずうなずいてしまいました。
完璧を目指すより、「どうすればこの仕事を少しでも楽しめるか」を考えてみる。
ちょっとした工夫をしてみる、同僚と気軽に話してみる、小さな目標を立てて達成感を味わう――
そんな積み重ねが、仕事への向き合い方を変えてくれるかもしれません。
求められる最低限を押さえつつ、自分らしい「楽しみ方」を加える。
その柔軟さが、長く働くコツなのかもしれません。
なぜこの作品がオススメなのか

①努力の仕方を見直せる
本書は、「とにかく頑張ることが大事」と思っている人にとって、価値観を見直すきっかけになるかもしれません。
また、ひろゆき氏の考え方は極端ではありますが、「効率よく生きるヒント」が得られる点は魅力的。
②ただし見極めは重要
ただし、「すべての努力はムダ」「頑張らなくても生きていける」と誤解すると危険です。
特に、会社員として働いている人は、あまりにサボると評価が下がるので、「1%の努力を見極める力」と「最低限の努力」はセットで考えるべきですね。
総評・まとめ

『1%の努力』は、ひろゆき氏らしい逆張りの思考が詰まった一冊。
- 努力よりも「努力しないための努力」が大事
- 比較すると不幸になることもあるが、うまく活用するのも手
- 世の中は意外とテキトーでも回る
こういった考え方は、「仕事や人生を効率よく生きたい」と思っている人には参考になるでしょう。
ただし、本書の内容をすべて真に受けるのは危険。
あくまで「使える部分を取捨選択する」姿勢が大事ですね。
『1%の努力』のオススメ度は⭐2です!
独特な魅力があるが、好みが分かれる作品。
刺さる人には刺さるはず!

極端な意見が多く、共感しづらい部分も多い印象でした。
実践的なビジネススキル本というより、ひろゆき氏の人生観に近い内容です。

「すべての努力はムダ」と思わせる誤解を招きかねないけど「取捨選択しながら読むことができる人」には、それなりに楽しめる内容だね。
こんな人にオススメ

- 努力しても結果が出ないと悩んでいる人
- 効率的な仕事術に興味がある人
- ひろゆき氏の考え方が好きな人
逆に、「堅実に努力を積み重ねるタイプの人」や、「実用的なビジネススキルを求めている人」には、あまり向かないかもしれません。
基本的には、ひろゆき氏を知っている人向けの本だと思います。
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