☆睡眠に関することで悩んでいる人へ
毎晩ぐっすり眠れていますか?
厚生労働省のデータによれば、日本人の約5人に1人が何らかの睡眠問題を抱えていると言われています。
そして、その原因の多くは、日中のストレスや体の緊張です。
でも、ある習慣を取り入れるだけで改善できる可能性があるんです。その習慣とは『ストレッチ』です。
私(こうよう)も、日ごろから睡眠の質が下がっていると感じていましたので、
「朝までぐっすり眠れる!不眠対策の名医陣が教える最新1分体操大全」
を読んで、改善を試みることにしました。
不眠に悩んでいる人、寝る前の運動を始めようと思っている人はこの記事を参考にしてください。
作品概要
睡眠は心身のメンテナンスを行うために欠かせないもので、睡眠時間とても重要にです。
人によってさまざまですが、一般的には1日に6時間から8時間の睡眠に充てている人が多いでしょう。
6~8時間と言うと、1日の1/4~1/3です。
人生の大部分を占める時間でもありますので、決して無駄にはできません。
本書は「1分体操大全」と銘打ってはいますが、睡眠の悩みをほぼすべて網羅し解説されています。
そしてその対処の1つとして、睡眠前のストレッチや呼吸法などの簡単な運動が提案されているといった内容です。
まず不眠のタイプ診断を行い、そこから最適な体を動かす対処を提案してくれる感じですね。
体操は写真付きで分かりやすく誰にでもできる簡単なものばかりです。
また体操以外でも、睡眠については複数人の医師が詳しく解説しているため説得力があり、読み物としてもそれなりのボリュームがあります。
感想
今回は本書で学んだことを実際やってみた感想を交えて、記事を書いています。
なぜ寝る前の運動が有効なのか
なぜ寝る前の運動が有効化は、睡眠のことや眠れない原因を知ることで納得できます。
自律神経を整える
生活習慣の乱れやストレスは自律神経の乱れを生み、不眠を引き起こします。
軽い運動をすることで、生活にメリハリが付き、自律神経の働きを整える作用があるとされています。
また、副交感神経というリラックスさせる自律神経を優位にさせる効果もあります。
深部体温を(上げてその後)下げる
人の体温は、外環境の影響を受けやすい「皮膚温」と、脳や臓器などの機能を守るために保たれる「深部体温」があります。
人間の深部体温は一定ではなく、朝から徐々に上がり始め、夕方をピークに夜になるにつれて下がっていきます。
この深部体温が下がっていくときに人は眠気を催します。
軽い運動により、深部体温を適度に上げてから下げることで、体に入眠を促すことができます。
リラックスする(脳を休める)
運動をすると一時的に血圧と心拍数が上がりますが、上がった血圧と心拍数が下がるとリラックスした状態になります。
その際激しい運動をすると心拍数も血圧も上がりすぎるので、寝る前の運動はストレッチのような軽い運動が有効です。
ストレッチのようなゆっくりとした動作は、脳の前頭葉からリラックスしたときに出るα波という脳波が発生することも確認されていて、睡眠の質を向上させます。
体の凝りをほぐす
日常的な運動不足も現代人にありがちな問題のひとつですね。
身体に凝りや痛みがあると、寝つきが悪くなったり、途中で目が覚めてしまいます。
日常的にストレッチなどの軽い運動を行えば、体の凝りや痛みも軽減されていくので、睡眠の質を向上させることができます。
不眠のタイプと対策
不眠のタイプは4種類あり、セルフ診断することで、自分がどういった対策をすべきか分かります。
対策として行う、すべての運動や呼吸法はすべて1分間で終わるものなので簡単です。
タイプ①入眠障害
なかなか寝付けない人は「入眠障害」に分類されます。
入眠障害はストレスを多く抱えている現代人に多い症状です。
不安や心配事で頭がいっぱいになっていると、脳が休まらず眠気がなかなか来ません。
また、寝る直前まで激しい運動したり、熱いお風呂に入る、カフェインを含む飲料を飲むなど、脳が興奮状態にあると寝つきは悪くなります。
入眠障害には筋弛緩ストレッチが有効です。
筋弛緩ストレッチとは、体の部分的な筋肉に力を入れて筋肉の緊張を体感した後、力を抜いてリラックス感を味わうストレッチです。
筋肉がリラックスは精神のリラックスに繋がるので、それが入眠に繋がるわけですね。
また肩甲骨周りを刺激する腕回しストレッチも有効です。
腕回しストレッチは肩甲骨周りを意識して動かす運動です。
併せて手を組んで上や前に伸ばすストレッチも行います。
タイプ②中途覚醒
一度眠ってから起床時刻までに、何度も目が覚めてしまうことを「中途覚醒」といいます。
中途覚醒は、飲酒や加齢による頻尿によるものが多いとされています。
睡眠には”レム睡眠”と”ノンレム睡眠”があります。
脳が動いていて夢を見ている状態を睡眠を”レム睡眠”、脳が休んでいる状態が”ノンレム睡眠”です。
ノンレム睡眠でも深い眠りと浅い眠りの両方があり、浅いノンレム睡眠増えると中途覚醒することが増えます。
途中覚醒には横隔膜を刺激する1分間呼吸法①(4・4・8呼吸法)が有効です。
椅子に座った状態の腹式呼吸で「息を吸う→息を止める→息を吐きだす」を繰り返します。
途中呼吸を止めるのがポイントとなっています。
また、途中覚醒してその後寝付けない時は、1分間呼吸法②(10・20呼吸法)が効果がアリです。
仰向けで目を閉じた状態で「息を吐き切る→自然に息を吸う→息を吐き切る」を繰り返します。
タイプ③早朝覚醒
いつも起床予定時刻よりかなり早く起きてしまうならば、「早朝覚醒」の不眠症かもしれません。
早朝覚醒は加齢による体内時計のリズムの変化が原因としてよく上げられます。
加齢のほかにもうつ病のような気分障害の人は早朝覚醒の不眠になりやすいとされています。
途中覚醒と同じく、早朝覚醒には横隔膜を刺激する1分間呼吸法(4・4・8呼吸法、10・20呼吸法)が有効です。
タイプ④熟眠障害
睡眠時間が十分でも、起床時に疲れや眠気が残っていることを「熟眠障害」といいます。
早朝覚醒と同様に、加齢や気分障害が原因で起こることが多いとされています。
熟睡感は深いノンレム睡眠の時間に比例するといわれていています。
睡眠時間が長くても、深いノンレム睡眠ができていないと脳が休まらす、熟睡感は得られません。
熟睡障害にはぐっすりストレッチ(首もみストレッチ、腕回しストレッチ、足首曲げ深呼吸)が有効です。
首もみストレッチはお風呂のときに首のうしろにシャワーを当てながら、首のうしろを優しくマッサージします。
腕回しストレッチは肩甲骨周りを意識して動かす運動です。
併せて手を組んで上や前に伸ばすストレッチも行います。
最後に足首曲げ深呼吸です。
ベッドに横になった状態で、足首を手前に曲げながら「息を吸う→息を吐く」を繰り返します。
息を吐くときに足の力も抜きます。
実際にやってみた
私(こうよう)の不眠タイプは、タイプ①入眠障害とタイプ②中途覚醒です。
タイプ①入眠障害は日によってまちまちですが、ベッドに横になってから寝付くまでに平均して1時間程度、長いときは2時間以上かかっている状態です。
タイプ②中途覚醒は結構ひどくて、ほぼ毎日、連続2時間以上は寝れない状態で、夜中に何回も目が覚めます。
今回は本書に書かれた運動と呼吸法を全部試してみることにしました。
全部やると言っても、1つあたり1分しかかからないですから余裕です。
やってみた体操一覧
体操は対策別に大きく分けて3種ありますが、実際にやった順番で並べてみます。
①入浴時に首もみストレッチ(熟睡障害対策)
②寝る30分前頃に腕回しストレッチ(熟睡障害対策)
③寝る15分前頃に筋弛緩ストレッチ(入眠障害対策)
④寝る5分前頃に4・4・8呼吸法(中途覚醒・早朝覚醒対策)
⑤寝る直前(ベッドに入って)に足首曲げ深呼吸(熟睡障害対策)
時間帯は目安ですが、大体このタイミングで毎日行いました。
1カ月続けてみて
ストレッチや軽い運動でデスクワークで凝り固まった筋肉がほぐされて気持ちよく、それだけで大きな利点だと感じました。
ただし、運動が気持ち良いからといってやりすぎると逆に寝付けなくなるので、注意が必要です。
開始初日は、なんとなくいつもより寝つきが早かったように感じ、効果はそこそこといった印象でした。
翌日以降も続けていき、長いときは寝付くまでに何時間もかかっていたのが、30分もかかっていない日が続いて驚きました。
また、途中覚醒もかなり改善されました。
2時間以上寝れなかったのが少しずつですが長く寝れるようになり、調子が良い日は3時間くらい寝ることができましたね。
1カ月間続けてみましたが、かなり効果があったように思えます。
特に入眠に関しては、30分程度で寝る日が増えてかなり改善されたような気がします。
すべてのストレッチや呼吸法を毎日行うのではなく、一部だけやってみたりもしたのですが、個人的にですが、呼吸法はほぼ効果ナシ、ストレッチはどれも効果アリ、といった感じです。
また、寝る前にストレッチをすれば大丈夫という安心感があって、それが寝つきの良さに繋がっていたようにも思えます。
今後のこと
今後は、
・寝る30分前頃に腕回しストレッチ(熟睡障害対策)
・寝る15分前頃に筋弛緩ストレッチ(入眠障害対策)
・寝る直前(ベッドに入って)に足首曲げ深呼吸(熟睡障害対策)
は続けて、それににプラスして寝る30分前に他のストレッチも試したいと考えています。
まとめとオススメ度
半信半疑でやってみたのですが、明らかに初日から効果が出たのには驚きました。
体操自体は簡単で時間も各1分なので、毎日のルーティーンになればまったく苦になりません。
私の場合は、仕事がデスクワークで平日はほとんど運動をしていないため、効果がより顕著にあらわれたように思えます。
この方法で誰もが必ず効果が出るというわけではありませんが、試してみる価値は全然アリですよ!
やってみた体操は文字で簡単に書いていますが、文字では動作の説明が分かりづらいと思いますので、気になった人はぜひ、写真付きできちんとした解説が掲載されている本書を実際にチェックして欲しいです。
今回紹介したようなことは、無理せずできる範囲から始めることが継続の秘訣です。
○○すべき!とか○○しないといけない!はストレスに繋がってしまうこともあって、それがまた不眠の原因にもなりますから。
まったりゆっくりやって、それらを習慣化し、良い睡眠をとって毎日元気に過ごせると良いですね。
半信半疑だったのに、ちゃんと効果があって、びっくりでした。
ぐっすり寝ると気持ちいいよ!
「朝までぐっすり眠れる!不眠対策の名医陣が教える最新1分体操大全」のオススメ度は★3.0です!(満点が★5.0です)
写真付きで体操が分かりやすいです。
睡眠に関する本はたくさんありますが、本書くらい要点を絞ってあったほうが、読みやすいと思いました。
不眠には寝る前の運動がいいと聞いたけど、何をすればよいか分からない、といった人に特にオススメです。
こんな人にオススメ
・寝る前の運動をしようと思ったけど何をすればいいかわからない
・運動不足であり、睡眠で疲れが取れていない
・不眠に悩んでいる
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