『87分の1の人生』心をえぐるリアルな葛藤と再生の物語【フローレンス・ピュー×モーガン・フリーマン】映画レビュー

映画

「許すことは、こんなにも苦しく、こんなにも難しいのか。」

映画『87分の1の人生』は、事故の加害者と被害者の家族という、普通なら交わることのない二人が、痛みを抱えながらも希望を見つけ出そうとする物語です。

フローレンス・ピューとモーガン・フリーマンという実力派俳優が、深くリアルな人間ドラマを体現し、観る者の心に重く響く作品に仕上がっています。

暗く、重たいテーマではありますが、登場人物たちの葛藤や再生への道のりは、どこか私たちの日常とも地続きのように感じられるはず。

「自分だったらどうするだろう?」と、ふと考えさせられる映画です。

この記事では、そんな『87分の1の人生』の魅力や見どころ、作品が伝えようとするメッセージを、映画好きの視点からじっくり語っていきます。


オススメ度について
このブログでは、映画や書籍のオススメ度を5段階で評価しています。
各評価の基準については、こちらでご確認いただけます。


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作品概要

作品名
(原題)
87分の1の人生
(A Good Person)
監 督ザック・ブラフ
主 演フローレンス・ピュー、モーガン・フリーマン
公 開2023年
ジャンルヒューマンドラマ
上映時間129分

ストーリー概要

あらすじ

主人公は、未来を夢見て幸せな人生を歩んでいた若い女性アリソン(フローレンス・ピュー)

しかし、ある日彼女が運転する車が事故を起こし、その事故で婚約者の姉を亡くしてしまいます。

一瞬で加害者となったアリソンは、深い罪悪感に苛まれ、薬物に依存しながら自分を責め続ける日々。

一方、亡くなった姉の父であるダニエル(モーガン・フリーマン)もまた、愛する娘を失い、怒りと悲しみの中で生きています。

加害者と被害者の家族という対極にいる二人は、ある日偶然のきっかけで再会。

罪と許し、再生への道を共に模索していきます。

絶望の淵から希望を見つけ出す、痛みと優しさに満ちたヒューマンドラマです。


作品から学べる教訓・人生観(感想)

①人は簡単には立ち直れない

事故の加害者となってしまったアリソンの姿は、決して美化されることなく、非常に生々しく描かれます。

薬物依存に苦しみ、自己嫌悪に苛まれながらも、どこか他人のせいにしたくなる。

そうした人間の弱さに、強く共感せざるを得ません。

また、ダニエルもまた「許す」という行為がいかに困難で、簡単には癒えない傷と向き合わなければならないかを体現しています。

被害者だから正しい、加害者だから悪い。

そんな単純な構図では語れない、痛みを抱えた人間同士の関係がリアルに突き刺さります。

Zach Braff (Director). (2023). A Good Person [Film]. Elevation Films.

②「良い人」とは何か?

原題は『A Good Person』。

「良い人」とはどんな人なのか、この作品では正解を示してはくれません。

罪を犯したら「悪い人」なのか。

贖罪に苦しみ、誰かを救おうとしたら「良い人」なのか。

作品を観終わった後も、答えが出ないまま考えさせられる余韻が残ります。

Zach Braff (Director). (2023). A Good Person [Film]. Elevation Films.

③現実逃避したくなる気持ち、分かりすぎるほど分かる

アリソンは薬物に依存し、ダニエルは自ら築いた規律にすがる。

二人はそれぞれの方法で現実から逃れようとしますが、その姿は決して他人事ではありません。

大なり小なり、誰もが抱える「逃げたい現実」に、映画を通して向き合わされる感覚。

この映画は観る側に「自分ならどうする?」という問いを突きつけてきます。

Zach Braff (Director). (2023). A Good Person [Film]. Elevation Films.

なぜこの作品がオススメなのか

①フローレンス・ピューとモーガン・フリーマンの圧倒的演技力

特にフローレンス・ピューの存在感は圧巻。

病んでいて、覇気のない表情や声のトーン、身のこなしまで、すべてが役に溶け込んでいて、観ているこちらまで気持ちが沈み込むほどリアル。

作品の重たい空気感を完璧に支えています。

また、モーガン・フリーマンの重厚な演技も、作品全体に深みを与えます。

彼の優しさと怒り、葛藤が入り混じった表情に心を揺さぶられること間違いありません。

②秀逸な邦題とテーマ性

原題『A Good Person』が示す皮肉と、邦題『87分の1の人生』に込められた意味。

この対比が作品のテーマを象徴しており、観終わった後にタイトルの重みがズシンと響きます。

作品をより深く理解するカギにもなっているので、ぜひ意識して観てほしいポイントです。

③痛みを抱える全ての人に響く物語

加害者と被害者という立場の違いを超えて、人間の弱さや再生への希望を描いた本作。

決して救いの多い作品ではありませんが、リアルな痛みを知るからこそ見えてくる小さな希望が、胸に強く残ります。


総評・まとめ

『87分の1の人生』は、観る人を選ぶ作品です。

エンタメ要素はほとんどなく、重たいテーマをじっくりと描く作品なので、気軽に楽しみたい人には向きません。

しかし、痛みを抱える人や、人間の弱さと再生に関心がある人には、深く刺さる一作です。

フローレンス・ピューとモーガン・フリーマンの演技を堪能しつつ、「良い人」とは何かを考えさせられる、心に残る作品です。


87分の1の人生』のオススメ度は⭐4です!

完成度が高く、このジャンルが好きならとても楽しめる作品。


こうよう
こうよう

フローレンス・ピューの演技にハマって完全にファンになりましたね。

パン
パン

フローレンス・ピューとモーガン・フリーマンの演技によって作品のクオリティはかなり上がっていたね。


こんな人にオススメ

  • 心に残るヒューマンドラマを観たい人
  • フローレンス・ピューやモーガン・フリーマンの演技を堪能したい人
  • 「許し」「再生」「罪と贖罪」といったテーマに興味がある人
  • 明るいエンタメ作品より、考えさせられる作品が好きな人


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