【エンパイア・オブ・ライト】ネタバレなし感想「映画を楽しめるということ」

外国映画

☆映画が好きな人に

 映画館で過ごす時間は、ただの娯楽の時間ではなく、人生の中で重要な意味を持つことがあります。
エンパイア・オブ・ライト』は、そんな映画館を舞台に、そこで出会う人々の絆を描いた物語です。 

 今回は映画「エンパイア・オブ・ライト」の感想記事です。
視聴するか迷っている人や、次に観る映画を探している人はこの記事を参考にしてください。

作品概要

 エンパイア・オブ・ライトは2023年の映画です。
舞台は1980年代、英国にある海辺の映画館で働くヒラリーと、新しく映画館で働くことになったスティーブンが物語の主人公です。
二人の出会いによって物語は動き出しますが、時代の荒波は二人に想像を絶するような試練を与えます。

上映時間は1時間53分です。

感想

 エンパイア・オブ・ライトは映画館の雰囲気の良さと、それと相反あいはんするようにリアルな生々しい人間性が描かれています。

ヒラリー

 ヒラリーは真面目でとても優しい人間で、いろいろなことを断れないタイプの人間に見えました。
そのせいで、ヒラリーはつらい目にあうことも多かったように思えますし、それが原因で心を閉ざしているようにも見えました。
ヒラリーは映画館で働いているにもかかわらず、映画を見たことがないといいます。
それはヒラリーの心の状態が、映画を楽しむことも、映画を見て感動することもできないということなのかもしれません。

 ヒラリーはスティーブと出会い変わっていきます。
人との出会いや別れは、楽しいことも辛いこともありますが、スティーブとの出会いはヒラリーに大きな影響をもたらしたのは間違いありません

 でもそれが本当に良かったことなのかは分かりません。
過去の出来事は現在の自分の心の持ちようで良いようにも悪いようにも思えるからです。
スティーブとの出会いが、良かったと思うのか、それとも悪かったと思うのかは、これからのヒラリー次第なのです。

Samuel Alexander Mendes. (Director). (2022). Empire of Light [Film]. Neal Street Productions.

スティーブ

 スティーブは知的でユーモアもあり、魅力的な人物です。
しかしそんなスティーブにも暗い部分があります。
スティーブに限らず、人には表に見える部分と見えない部分があり、必ずと言っていいほど、暗い一面を持っています。

 しかしスティーブはそんな暗い一面があっても、表には出さず、ポジティブに頑張っているようでした。
そしてそういった一面があるからこそ優しく誠実にいるように努めているようにも見えました。
スティーブのそういったところが魅力的で、人に好かれる要因なのかもしれません。
誰だって、暗くてネガティブな人より、明るくてポジティブな人のほうが好きですからね。

 自分にとって悪いことがあっても、その現実を受け入れ努力できるスティーブは、人のあるべき姿の見本のように思えました。
1980年代のイギリスはスティーブにとっては厳しい時代ですが、彼は必ず成功を勝ち取り、幸せになるはずです。
スティーブにはそう思わされる魅力が備わっていました。

Samuel Alexander Mendes. (Director). (2022). Empire of Light [Film]. Neal Street Productions.

映画を楽しめるということ

 人生と映画の関係は深いと思います。

 自分に余裕がないと、他人に気を配ることはできません。
自分を許し認めることで、相手も同じように許し認めることができます。
そうすることで、人に優しく、本当の幸せを願うことができるはずです。

 1本の映画は人の人生のように思えます。
映画を見れる状態というのは、人を見れる状態だと思います。
映画に感動できるということは、人の気持ちを理解できるということです。

 映画は心を豊かにしてくれるものです。
映画を楽しめるというのは幸せなことです。

Samuel Alexander Mendes. (Director). (2022). Empire of Light [Film]. Neal Street Productions.

まとめとオススメ度

 本作「エンパイア・オブ・ライト」は、ヒラリーとスティーブ以外の登場人物も皆個性豊かで人間味に溢れています。
各キャストの演技は素晴らしく、個性的なキャラクターたちを見事に演じ、その魅力をより一層引き出していました。
表情や顔つきの変化で、内面が外見に大きな影響を与えているのがよく分かって、本当にすごいと思いましたね!

 ……そして、ヒラリーやスティーブを見ていると、人との出会いの素晴らしさや、心の在り方の重要性を改めて感じました。
リアルな描写で、生々なまなましくて厳しく感じる部分も多かったのですが、人の美しい部分も描かれていて、最後は優しく前向きな気持ちになれました

こうよう
こうよう

俳優陣の演技がとても素晴らしいと思える映画です。

パン
パン

映画館のあったかい雰囲気もよかったね!

 エンパイア・オブ・ライト」のオススメ度は★3.0です!(満点が★5.0です)
 描写が生々しいので、注意が必要です(PG-12)。
考えさせられるような映画や、リアルなヒューマンドラマが好きな人にはオススメです。

こんな人にオススメ

・リアルなヒューマンドラマが見たい。

・俳優の演技が素晴らしい映画を見たい

・視聴後に優しい気持ちになれるような映画が見たい

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