ダニエル・グレイグ演じる最後のボンド【007/ノー・タイム・トゥ・ダイ】ネタバレなし感想

外国映画

☆面白い映画を探している人に向けた記事

 15年ものあいだ、ジェームズ・ボンドとしてスクリーンに君臨し続けたダニエル・クレイグ。
その壮絶なラストを飾る本作「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、まさにシリーズの集大成!
そう呼ぶにふさわしいものです。
過去の007シリーズへの敬意を払いながらも、新たな時代の息吹を感じさせる本作では、スパイとしてのボンドだけでなく、一人の男としてのボンドの姿が鮮烈に描かれています。
衝撃の結末―――。彼が最期に選んだ道とは……。

作品概要

 007/ノー・タイム・トゥ・ダイは2021年の映画です。
ジェームズ・ボンドシリーズとしては25作目となっていて、ダニエル・グレイグ演じるボンドの5作目ですね!
この作品がダニエル・グレイグの最後のジェームズ・ボンドとなります。

上映時間は2時間43分です。

感想

 本作も登場人物はみんな魅力的でしたが、特にボンドガールのパロマがずば抜けて良かった印象です。
短い時間しか見れなかったのがとても惜しく、しかしそれがまた彼女の魅力に繋がっているようでした。

登場人物の魅力

 ダニエル・グレイグ演じるジェームズ・ボンドは従来のクールで万能なイメージに加えて人間味のある一面を持つのが特徴ですが、本作ではその集大成が見られます。
人間味がかなり出てきたボンドは、スパイとしては不完全さを感じる部分も多いのですが、同時にそれが彼の強さのようにも思えましたね。

Cary Joji Fukunaga (Director). (2021). No Time to Die [Film]. Eon Productions Ltd.

 また、今までのボンドがあまり見せなかった一途な愛も感じました。
そして、家族という今までなかったものが、彼を変化させ葛藤させているようでした。
孤独なスパイから、だんだんと仲間から愛される存在になっていき、それが彼の最後の決断に繋がったように思えました。

 本作のボンドガールは新人エージェントのパロマです
彼女はアナ・デ・アルマスが演じています。
…いや、もうめちゃくちゃ良かったですね!
新人エージェントであるパロマはボンドとの初対面のときは、緊張しながらもとても可愛らしく初々しい姿を見せてくれます。
彼女の天真爛漫さや少し天然な言動や仕草は、まじめなボンドとの対比で余計に可愛らしく魅力的に見えましたね!

Cary Joji Fukunaga (Director). (2021). No Time to Die [Film]. Eon Productions Ltd.

 「訓練をはじめたばかり」と言っていた彼女ですが、その外見や雰囲気に反し、驚異的な戦闘能力を発揮します。
美しいドレスをまといながら、激しい銃撃戦をこなす姿は華麗さと強さが融合していていましたね!
初対面ながらボンドとのチームワークも良く、お互いをリスペクトしているような、あくまで対等な感じも好印象でした。

 パロマを演じたアナ・デ・アルマスの美貌と演技が、彼女をただのわき役(ちょい役)からそれ以上の存在にしていることは間違いありません。
パロマの初々ういういしい緊張と天真爛漫な雰囲気は彼女の演技力あってのことですし、アクションもキレキレで最高でした!

Cary Joji Fukunaga (Director). (2021). No Time to Die [Film]. Eon Productions Ltd.

 パロマの登場シーンはかなり短めですが、強烈なインパクトと存在感がありました。
この短さが、もっと見たい!と感じさせ、彼女の魅力をもっとより一層引き立てているように感じましたね!

 本作のヴィランであるサフィンはラミ・マレックが演じています。
サフィンは、前作のボンドガールであるマドレーヌと深い関りがあるキャラクターです。
彼は歪んだ正義感を持つ人物で、変化に乏しい表情や少ない口数の少ないところは、不気味な存在感があり、内面から狂気を感じます。

Cary Joji Fukunaga (Director). (2021). No Time to Die [Film]. Eon Productions Ltd.

 サフィンは孤独であり、その姿はかつてのボンドと重なります。
両者ともに過去の悲劇によって心に深い傷と孤独を抱えて生きてきました。
ボンドはシリーズを通してその孤独から抜け出し、周囲から信頼され、愛されるようになってきていますが、サフィンは愛されなかった場合のボンドを体現していたように思えます。
もしボンドが過去にとらわれ続けていたら、もしかするとサフィンのようになっていたのかもしれません。
サフィンという悪役との対比が物語に深みをもたらし、より一層人間ドラマとしての面白みに繋がっていたとおもいます。

みどころ

 登場人物の魅力でも語りましたが、やはりパロマの登場から退場までのシーンが本作1番の見どころです。

 ボンド×パロマの化学反応は、シリーズの中でも飛びぬけて良かったですね!
パロマの登場から彼女の魅力に引き込まれ、アクションシーンでは完全に彼女の虜です。
やっぱりギャップって最強なんですね!
可愛くて、一見すると強そうに見えないのに、実は無茶苦茶すごい。
軽やかなアクションはパロマを演じたナ・デ・アルマス自身の身体能力の高さも感じました
(アクションができるイメージがなかったのでビックリ!)。
しかもそんな強さを見せつつも、可愛らしく天真爛漫な雰囲気は崩しません。

Cary Joji Fukunaga (Director). (2021). No Time to Die [Film]. Eon Productions Ltd.

最後はその魅力的な雰囲気を残しつつ去っていきましたが、続編やスピンオフ作品での再登場を期待せざるを得ません!

 またシリーズのおなじみとなった主題歌も注目ポイントです。
ビリー・アイリッシュが歌う本作の主題歌はアカデミー賞の歌曲賞を受賞しています。

 そして本作も追い詰められるボンドにも注目です。

Cary Joji Fukunaga (Director). (2021). No Time to Die [Film]. Eon Productions Ltd.

 いろいろネタバレになりそうなので明言は避けますが、本作でもボンドは幾度となく追い詰められピンチになります。
そこからボンドがどうやって切り抜けるのか、そこはいつもどおり見どころですね!

 

あとがき的なものとオススメ度

 いよいよ、本作でダニエル・グレイグによるジェームズボンドが最後になりました。
 本作「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」を見るにあたって、カジノロワイヤルから見返してきてきましたが、とうとう終わってしまいました。
 見返してきて特に感じたのは、やはりボンドの魅力で、回を重ねるごとにそれは増していっています。
公開時に見るのと、あらためてもう一度、しかもシリーズを通しで見るのでは、また違った部分も見えたし、いろいろ感じられて良かったですね。

こうよう
こうよう

またパロマの活躍が見たい!

パン
パン

次のボンドは誰が演じるんだろうね!

 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」のオススメ度は★3.0です!(満点が★5.0です)
 シリーズを通しで見た私からすると感無量といった感じでとても満足感がありました。
ちょっと前作までとは雰囲気が違い、人間ドラマに重きを置いている印象があるので、そこは要注意です。

こんな人にオススメ

・美男美女を見たい

・俳優陣が華やかな映画を見たい

・アクションも人間ドラマも好き

コメント

タイトルとURLをコピーしました