Amazonプライム会員になると、買い物の送料無料やプライム・ビデオなど、多くの便利な特典が付いてきます。
その中の一つに、「Prime Reading(プライムリーディング)」という電子書籍サービスがあります。
これは、Kindle Unlimitedのように数多くの本を月額で読み放題にするサービスではありませんが、追加料金なしで、厳選された書籍を楽しむことができるのが魅力です。
ラインナップは毎月変わりますが、常時1,000冊以上が対象で、小説、ビジネス書、エッセイ、雑誌、コミックなど、幅広いジャンルから読むことができます。
読み放題の本はKindleアプリやKindle端末を使って、スマホやタブレット、PCでも手軽に楽しめるため、通勤・通学のすきま時間にもぴったりです。
ただ、Kindle Unlimitedと比べるとやや物足りないと感じる方もいるかもしれません。
しかし、もともと買い物や動画、音楽など他のサービスが主目的で加入しているプライム会員にとっては、このおまけのように使える読書サービスが、実は意外とお得で価値あるものだったりします。
そこで今回は、2025年5月時点でPrime Readingの対象となっている本の中から、「普段あまり本を読まない方にもおすすめできる5冊」を、ジャンルごとに厳選してご紹介します。
ミステリー、ヒューマンドラマ、自己啓発、実用書、エッセイといった、読みやすさとテーマの幅を意識して選びました。
あなたの読書習慣のきっかけになるような1冊が、きっと見つかるはずです。
『体育館の殺人』青崎有吾
ミステリーファンにとって、謎解きの魅力は何物にも代えがたいもの。
そんな方にぜひ読んでいただきたいのが、青崎有吾のデビュー作『体育館の殺人』です。
本格派ミステリーの醍醐味を味わえる、まさに王道の一冊です。
◆ 作品概要
物語の舞台は、私立霜ノ浦高校。とある日、体育館で教師が殺害されるという事件が発生します。
事件現場はまるで密室のような状況で、警察も学校も頭を抱える中、登場するのが高校生の探偵・裏染天馬。
彼は型破りで毒舌家ながらも、鋭い論理力と観察力で真相に迫っていきます。
「この謎、俺に解かせてくれ」と言わんばかりに、推理が展開していく様は圧巻です。
◆ 読みどころ
この作品の最大の魅力は、論理的かつフェアな謎解きです。
読者に対してヒントをしっかり提示しながら、物語が進んでいくため、「自分でも推理できる」楽しさがあります。
まさに“読者への挑戦状”といった雰囲気。
また、キャラクターの個性も魅力的で、主人公・裏染天馬のクセの強さと頭の良さのギャップがクセになります。
高校を舞台にしながらも、内容は大人でも十分に楽しめる本格ミステリーになっています。
◆ こんな人におすすめ
✅「東野圭吾」や「綾辻行人」のような論理派ミステリーが好きな人
✅ 難しすぎないが読み応えのある推理小説を探している人
✅ 学園もの+探偵ものが好きな人
Prime Readingではこういったミステリー作品がたまに登場しますが、『体育館の殺人』はその中でも完成度が高く、初めて読む人でも物語にのめり込める一冊です。
『ふたりの余命』高山環
「もしも、自分や大切な人に“余命宣告”が下されたら?」
そんな問いかけに、正面から向き合った作品が、高山環の『ふたりの余命』です。
これは、命の限りを意識したときに人は何を思い、どう生きるのかを描いた、感動のヒューマンドラマです。
◆ 作品概要
高校生の椎也は突然あらわれた死神に「余命2年」と告げられ、とまどいながらもそれを受け入れます。
そして、同じく「余命1年」と告げられている楓から、空き巣犯を捕まえてほしいと依頼され、犯人を追うこととなります。
本作はファンタジーとミステリーと恋愛モノをベースに、主人公の2人を含めたさまざまな登場人物の生き方と、主人公椎也の創作に対する思いが描かれています。
◆ 読みどころ
この作品は、重いテーマでありながら、決して暗すぎないのが特徴です。
死をテーマにしながらも、「今をどう生きるか」に焦点を当てているので、読後感はどこか温かさを残します。
また、シナリオはまっすぐで王道な展開、感情の描写が丁寧なので、普段小説を読まない方にもスッと入ってきやすい内容です。
序盤は納得できないように感じる場面も、終盤できちんと納得できる構成になっていて、ラストは映画を1本観たかのような満足感があります。
◆ こんな人におすすめ
✅ 泣ける感動小説を読みたい人
✅ 人生や生き方について考えるきっかけがほしい人
✅ 難しい小説は苦手だが、心に残る物語が読みたい人
Prime Readingでこのような感情に深く訴える小説を読めるのは、実は貴重です。
人の温かさや命の尊さに触れたいときに、ぜひ手に取ってみてください。
『筋トレは必ず人生を成功に導く』Testosterone
「筋トレは最強のソリューションだ!」
そう豪語するのは、SNSでも圧倒的な人気を誇る著者・Testosterone氏。
本書『筋トレは必ず人生を成功に導く』は、筋トレという行動を通じて、人生そのものを前向きに変えていくというエネルギッシュな自己啓発本です。
◆ 作品概要
この本は、単なるフィットネス本ではありません。
著者自身が筋トレによってメンタルの不調や自己肯定感の低さを乗り越えてきた実体験をもとに、「筋トレ=最強のメンタルトレーニング」であると説いています。
筋トレを習慣化することで、体が変わり、自信がつき、仕事・人間関係・恋愛までもがうまくいくようになる――
そんなポジティブの連鎖を、熱く、時にユーモラスに語ってくれます。
◆ 読みどころ
この本の魅力は、なんといっても読むだけでやる気が湧いてくる点です。
著者の言葉は力強く、「筋トレしろ!それが答えだ!」という一貫したメッセージが繰り返されますが、なぜそうなのかの理由が明確なので、読んでいて納得感があります。
また、語り口は堅苦しくなく、Twitter投稿のような短くてインパクトのある言葉も多いため、読書が苦手な方でもスラスラ読めます。
◆ こんな人におすすめ
✅ 最近、なんとなくやる気が出ない、気分が沈みがちな人
✅ 筋トレに興味はあるけど、なかなか始められない人
✅ 自己肯定感や自信を高めたいと思っている人
筋トレに限らず、「自分を変えるにはまず行動から」という大切な気づきを与えてくれる一冊。
Prime Readingで無料で読める今、ぜひモチベーションアップのきっかけにしてみてください。
『書く習慣』いしかわゆき
「書くこと」が苦手、続かない、自信がない――
そんな人にこそ読んでほしいのが、いしかわゆきさんの『書く習慣』です。
SNSやブログで人気のライターである著者が、無理なく“書く”ことを日常に取り入れるためのヒントを、やさしい言葉で教えてくれます。
◆ 作品概要
この本は、プロの物書きになるための指南書ではありません。
むしろ、「特別な目的がなくても、書くことは人生を豊かにしてくれる」という考えのもと、日常の中で気軽に書き始めるためのマインドとコツを紹介しています。
たとえば、「毎日3行だけ書く」「書くことがない日は“書けない”と書く」といった、ハードルの低いアプローチが多数掲載されています。
著者自身も、最初は文章に苦手意識があったそうで、読者に寄り添った視点が心地よく感じられます。
◆ 読みどころ
この本の魅力は、何よりも「やってみようかな」と思わせてくれる気軽さと実用性です。
章ごとに短くまとまっているため、スキマ時間に読み進めることができ、読後にはすぐにノートや日記を開きたくなるはずです。
また、「完璧な文章を書こうとしなくていい」「誰かに見せなくていい」というメッセージは、書くことに対してプレッシャーを感じていた人にとって救いになるはずです。
◆ こんな人におすすめ
✅ 書くことに苦手意識がある人
✅ ブログや日記を始めてみたいと思っている人
✅ 自分の考えを整理する習慣を持ちたい人
「読むと、自然と手が動くようになる」。そんな一冊です。
Prime Readingで気軽に読める今、自分の中に眠っている“書く力”に出会ってみませんか?
『話を聞かない男、地図が読めない女』アラン・ピーズ
「なんで男ってああなの?」
「なんで女はそんなこと言うの?」
誰しも一度は感じたことがある、男女間のすれ違い。
この永遠のテーマに、科学的かつユーモアたっぷりに切り込んだのが、アラン&バーバラ・ピーズ夫妻による世界的ベストセラー『話を聞かない男、地図が読めない女』です。
◆ 作品概要
この本では、男性と女性の脳の構造や進化的背景をもとに、性別による思考・行動の違いを解き明かしています。
タイトルにもなっている「話を聞かない男」「地図が読めない女」という特徴も、実は脳の作りからくるもので、誰かが悪いわけではないのです。
たとえば、男性は一点集中型で、地図の読み取りや空間把握に長ける傾向がある一方、女性はマルチタスクや感情の読み取りが得意。
こうした違いを知らないままコミュニケーションすると、摩擦が起こるのも当然です。
◆ 読みどころ
本書の魅力は、「なるほど!」と納得しながら笑える軽快な語り口です。
深刻なテーマでありながら、決して説教くさくならず、「あるあるネタ」のように読み進められる構成になっています。
また、脳科学や進化心理学の知見をベースにしているため、内容にも説得力があり、「相手を責めるより、違いを理解することの大切さ」がよく伝わってきます。
◆ こんな人におすすめ
✅ パートナーや異性とのコミュニケーションに悩んでいる人
✅ 夫婦・カップルでちょっとすれ違いが多いと感じる人
✅ 楽しく学べる実用書を探している人
読んでいるうちに「これは自分のことだ!」と笑ってしまう場面も多く、人間関係が少しラクになるヒントが満載の一冊です。
夫婦や恋人、職場の同僚との付き合い方を見直すきっかけにもなるでしょう。
Prime Readingで気軽に手に取れる今、ぜひ「違いを楽しむ視点」を得てみてください。
📚 まとめ
今回は、2025年5月時点でPrime Readingで読めるおすすめの本を、ジャンルを分けて5冊ご紹介しました。
どれも「普段あまり本を読まない方にも読みやすい」という視点から選んだ作品です。
改めて、紹介したラインナップはこちらです。
青崎有吾『体育館の殺人』
ミステリー好きにおすすめ
高山環『ふたりの余命』
心を打つヒューマンドラマ
Testosterone『筋トレは必ず人生を成功に導く』
自己啓発・ライフスタイル系
いしかわゆき『書く習慣』
習慣化・ライティング入門として
アラン・ピーズ『話を聞かない男、地図が読めない女』
男女の違いをユーモラスに学べる実用書
さいごに
Prime Readingは、Kindle Unlimitedほどのボリュームはないものの、毎月新しい本が入れ替わることで、意外な出会いがあるのが魅力です。
「なんとなく暇なときに」
「何かを始めるきっかけに」
そんなふうに、気軽に使えるのがこのサービスの良さではないでしょうか。
紹介した本の中で、気になるものが一冊でもあれば、ぜひこの機会にダウンロードして読んでみてください。
読書は日常にちょっとした刺激や癒しを与えてくれますから。

Prime Readingは読書習慣の第一歩として、これ以上ない入り口ですよ!

それでは、素敵な読書ライフを😊
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