「疲れたな……」
「なんだかイライラする……」
そんなふうに感じること、ありますよね。
現代はストレス社会。
仕事、勉強、人間関係……
日々の生活の中で、心がすり減ってしまう瞬間もあると思います。
そんな時、あなたはどのように心を癒していますか?
音楽を聴く、アロマを焚く、軽く体を動かす――
どれも素晴らしい方法ですが、もうひとつ忘れてほしくない癒しの手段があります。
それが「読書」です。
実は読書には、科学的に認められたストレス解消効果があるのです。
科学が示す読書のストレス軽減効果

結論!読書はストレスを和らげる力がとても高い
まず結論から言うと、読書はストレスを和らげる力がとても高いということが分かっています。
たとえば、2009年のサセックス大学の研究では、わずか6分間の読書でストレスレベルが最大68%も減少したという結果が出ています。
さらに、別の研究でも、30分間の読書によって心拍数や血圧が下がり、心理的な苦痛が軽くなることが示されました。
つまり読書は、単なる趣味や暇つぶしではなく、心身の健康に働きかける実践的なセルフケアでもあるのです。
ストレスから解放された私の体験談
私自身も、仕事のプレッシャーで夜も眠れなくなるような時期がありました。
でも、そんな夜でも決まって、寝る前には本を開くようにしています。
物語の世界に入り込んでいくうちに、現実の悩みが少しずつ遠のいていく。
ページを閉じる頃には、気持ちが整理されて落ち着き、いつの間にか眠りについていることもしばしば。
読書は、まさに私にとっての「秘密の特効薬」なのです。
心を癒す、おすすめのジャンルと作品

ストレスのタイプや気分に応じて、読む本のジャンルを変えるのも効果的です。
以下にいくつかのおすすめジャンルと作品をご紹介します。
① 疲れているあなたに:エッセイ

ちょっと疲れた日は、優しい言葉にそっと触れたくなるもの。
エッセイは、日常の中の気づきや笑いに出会える、心にやさしい読み物です。
ジェーン・スー『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』
等身大の視点で語られるエッセイ。
笑いながら、自分自身も肯定したくなる一冊です。
朝井リョウ『時をかけるゆとり』
「ゆとり世代」の著者から見た「ゆとり世代」を語る。
社会や日常をユーモラスに切り取る軽やかな作品です。
コウケンテツ『本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ』
料理を通じて心を整えるエッセイ。
「頑張らなくてもいいんだ」と思わせてくれ、心がほぐれていく感覚があります。
② 不安を感じるあなたに:ファンタジー小説

非日常の世界に没頭することで、不安や心配から一時的に距離を置くことができます。
小野不由美『十二国記』シリーズ
異世界で奮闘する若者たちの成長と葛藤を描いた大河ファンタジー。
緻密に構築された異世界と、そこで生きる人々の葛藤や成長を描いた壮大な人間ドラマが魅力です。
森見登美彦『有頂天家族』
京都を舞台に、狸と人間と天狗が織りなすユーモラスで心温まる物語。
独特の世界観に加え、家族の愛や切なさも感じられます。
筒井康隆『旅のラゴス』
静かで詩的な旅の記録。
人生や自由について深く考えさせてくれます。
③ 自分を見つめ直したいあなたに:やさしい自己啓発書

ストレスの原因が「自分自身の考え方」にあるときは、心の整え方にヒントをくれる本がおすすめ。
Testosterone『筋トレが最強のソリューションである』
「筋トレ」のすばらしさを力強く伝えている本。
明るく前向きな語り口で、自信を取り戻すヒントをくれる。
水島広子『自己肯定感、持っていますか?』
精神科医によるやさしい語り口の自己肯定感ガイド。
心に寄り添ってくれます。
ジュリア・キャメロン『ずっとやりたかったことを、やりなさい。』
創造力と自分自身を取り戻すための本。
本当にやりたいことを見つけて、生き生きと生きるための道筋を示してくれます。
④ 癒されたいあなたに:自然科学・紀行文

自然の描写や異国の風景に触れることで、心がゆっくりと解きほぐされていきます。
ジャン・アンリ・ファーブル『ファーブル昆虫記』
昆虫の生態をユーモアたっぷりに語る自然観察の名著。
昆虫たちの驚くべき本能や行動、生きるための知恵を生き生きと伝えてくれます。
沢木耕太郎『深夜特急』
一人の青年がユーラシア大陸を旅するロードノベル。
旅を通して出会う人々や風景を想像していると冒険心がよみがえります。
『地球の歩き方』シリーズ
旅行気分を味わえるガイドブック。
読むだけでワクワクします。
💡 まとめ
✅ 疲れているあなたに
→ エッセイ
✅ 不安を感じるあなたに
→ ファンタジー小説
✅ 自分を見つめ直したいあなたに
→ やさしい自己啓発書
✅ 癒されたいあなたに
→ 自然科学・紀行文
ストレスのタイプや気分に応じて読むジャンルを変えてみるのがオススメです。
あなたの今の気分に合わせて、読む本を選んでみてください。
読書を毎日の習慣にするためのヒント

「読書は良いってわかってるけど、続かないんだよなあ……」という方も大丈夫。
無理なく続けるためのコツをいくつかご紹介します。
① スキマ時間を活用する
読書を習慣にするには、スキマ時間の活用がとても効果的です。
まとまった時間が取れないからと読書をあきらめてしまうのはもったいないこと。
実は、通勤電車の中やカフェでのちょっとした待ち時間、寝る前の10分間など、「あ、今ちょっと時間あるな」という瞬間は意外とあるものです。
たとえば私は、スマホでSNSやネットニュースを開く代わりにKindleアプリで1ページだけ読むようにしています。
読んでみると、1ページのつもりが気づけば3ページ、5ページと夢中に……なんてこともしばしば。
「細切れの時間でも、本は楽しめる」と思えると、読書はグッと身近な習慣になります。
※スキマ時間をもっと上手に使いたい方は、こちらの記事【忙しいあなたでも大丈夫!スキマ時間でできる読書術】もぜひどうぞ。
スキマ読書のメリットや始めやすい本についてまとめています。
② 常に本を持ち歩く
本を身近に置いておくだけで、読書のチャンスはぐんと広がります。
「読書をしたいけど、つい他のことをしてしまう……」という人にありがちなのが、本が手元にないこと。
持ち歩くことで、ふとした時間にも自然とページをめくることができます。
私の場合、紙の本だと重いので、電子書籍リーダー(Kindle端末)をバッグに忍ばせています。
荷物もかさばらず、いつでもどこでも気軽に読めて便利です。
「いつでも読める状態」をつくることが、読書の習慣化には大切なんです。
③ 目標を低く設定する
読書を習慣化するには、無理のない小さな目標から始めるのがコツです。
「毎日30分読もう」と意気込んでも、疲れた日には続かなくなってしまうこともありますよね。
そんな時は、「1日1ページだけ読む」といった、小さな目標に切り替えてみましょう。
私も、忙しい日はあまり読めない日もありますが、「それでも読書をした」という達成感があります。
何より、「今日は読めなかった……」と落ち込まなくてすみます。
ハードルを下げることで、続けることへの自信がつき、読書は自然と習慣になります。
④ 読書しやすい環境を作る
リラックスして本を読める環境があると、読書はもっと楽しくなります。
雑音が多かったり、照明がまぶしすぎたり暗すぎたりすると、集中できないものです。
本を読むときは、なるべく静かで落ち着ける場所を選びましょう。
私はお気に入りのブランケットと、少し暖かめの間接照明で読書コーナーを作っています。
その空間に入ると自然と本を開きたくなるので、不思議なものです。
「本を読むとホッとする」そんな場所を作ることで、読書は特別な癒しの時間になります。
⑤ オーディオブックを利用する
「読む」だけじゃなく「聴く」読書も、立派な読書です。
目を使わずに楽しめるオーディオブックは、通勤中や家事をしながらでも読書の時間を作れる優れもの。
手がふさがっていても、耳は空いていますよね。
私は移動のときや料理中によく聴いています。
まるで朗読会に参加しているような感覚で、物語の世界にじんわり浸れるのが心地よいんです。
「忙しいから読めない」を「忙しくても聴ける」に変えてくれる、頼もしい味方です。
※オーディオブックをもっと活用したい方は、こちら【『Audible』は忙しいあなたにこそおすすめ】もチェックしてみてください。
おすすめ作品や聞き方のポイントをまとめています。
⑥ 読書仲間を見つける
誰かと一緒に読む楽しさがあると、読書のモチベーションもぐっと上がります。
「この本、面白かった!」と誰かに伝えたくなる瞬間ってありますよね。
読書会に参加したり、SNSで読書記録をシェアしたりすることで、その気持ちを共有できます。
私の場合はSNSと読書アプリを使って、感想を共有しています。
感想を書きだすことで気づかなかった感情や視点が生まれ、読書がさらに深く楽しいものになります。
人とつながることで、本の世界はもっと広がり、読書が日常に根づいていきます。
💡 まとめ
✅ スキマ時間を活用
→ 意外と読書をする時間はあるもの
✅ 常に本を持ち歩く
→ いつでも読める状態を作ることが大事
✅ 目標を低く設定
→ ハードルを下げて続ける自信をつけよう
✅ 読書しやすい環境を作る
→ 読書を特別な癒しにするのもアリ
✅ オーディオブックを利用
→ 聴く読書も立派な読書です
✅ 読書仲間を見つける
→ 人とのつながりが、本の世界をもっと広げてくれる
読書を毎日の習慣にするには、ちょっとした工夫の積み重ねが大切です。
タイミングを決めたり、お気に入りの場所を見つけたり、自分に合った方法を少しずつ試していきましょう。
無理にがんばらなくても大丈夫。
小さな一歩が、やがて自然な習慣になりますよ。
ストレス解消だけじゃない! 読書の嬉しい副産物

読書には、ストレス解消以外にもたくさんの良いことがあります。
① 語彙力が自然と増える
読書を続けていると、気づかないうちに語彙がどんどん増えていきます。
というのも、本の中には日常会話ではあまり使わない表現や言い回しがたくさん出てくるからなんです。
意味がわからなくても、文脈から想像するだけで「なるほど、こういう時に使うんだな」と自然に覚えられます。
たとえば私は、「端的に言うと」や「さりげない心遣い」なんて言葉、昔は使ったことがなかったのに、読書をしていたら口から出るようになっていて、自分でもびっくりしました。
無理に勉強しなくても、好きな本を読むだけで言葉が増えるって、ちょっと得した気分になりますよね。
② 集中力がアップする
読書には、集中力を高める効果があります。
特に現代は、スマホや通知などの刺激が多くて、意識があっちこっちに向いてしまいがち。
でも、本を読む時間って「いま、この物語に集中する」っていう貴重な訓練になるんです。
私も読書をはじめたての頃は、数ページで気が散っていたのに、読み進めるうちに30分があっという間になっていました。
しかも、その集中力が他の作業にもいい影響を与えてくれて、仕事や勉強もはかどるようになった気がします。
静かにページをめくるだけで、自然と集中力が鍛えられるのは、読書ならではの魅力です。
③ 共感力が育まれる
登場人物の気持ちに寄り添うことで、共感する力が豊かになります。
物語を読むと、主人公や脇役たちの喜び、悲しみ、怒りなど、さまざまな感情にふれることができます。
そのたびに、「この人はこう思ったのかな」「私だったらどうしたかな」と想像する力が働くんです。
ある小説で、自分と全然違う環境で育った登場人物の生き方を読んだとき、「こんな考え方もあるんだ」とハッとしました。自分の狭い視野を広げてもらえたような感覚でした。
読書は、誰かの人生を追体験すること。
優しさや思いやりの心も、自然と育っていきます。
④ 創造力・想像力がふくらむ
読書は、頭の中で自由に世界を広げられる魔法のような時間です。
映画のように映像があるわけではないので、登場人物の顔や街の様子、場面の空気まで、すべて自分の想像にゆだねられます。
この「想像する」という行為そのものが、創造力をぐんぐん鍛えてくれるんです。
私は子どものころ、ファンタジー小説を読んで、頭の中でドラゴンや魔法使いの姿を思い描くのが楽しくて仕方ありませんでした。
大人になった今も、読書を通して心が自由になる瞬間があります。
見えないものを思い描く力、それは読書がくれる最大の贈りものかもしれません。
💡 まとめ
✅ 語彙力が自然と増える
→ 語彙力が増えると理解力や読解力も上がる
✅ 集中力がアップ
→ 物事をより効率的に行える
✅ 共感力が育まれる
→ 他人にも自分にもやさしくなれる
✅ 創造力・想像力がふくらむ
→ さまざまなアイデアも浮かびやすくなる
読書は心を落ち着けるだけでなく、考える力や共感力まで育ててくれます。
静かな時間のなかで、自分の世界も少しずつ広がっていくのを感じるはず。
ストレス解消のつもりで読んでいたら、気づけば心も脳も元気になっていた──
そんな読書の嬉しい副産物、ぜひ味わってみてください。
他のリラックス法と組み合わせてさらに効果アップ!

読書だけでもリラックス効果は抜群ですが、他の方法と一緒に行うと、より深い癒しが得られます。
① アロマと一緒に読書タイム
読書にアロマを組み合わせると、より深いリラックス効果が得られます。
香りは脳にダイレクトに働きかけてくれるので、読書の集中力を高めたり、心を穏やかにしてくれたりするんです
ラベンダーやベルガモットなどの落ち着いた香りは、物語の世界にスッと入るのを手助けしてくれますよ。
私もよく寝る前に、アロマを焚きながら本を読むんですが、ページをめくるたびに香りがふんわり広がって、気持ちまでやわらかくなります。
「本を読む時間」が「自分をととのえる時間」に変わる、そんな魔法をアロマがかけてくれますよ。
② 音楽で心地よい読書空間を演出
静かなBGMを流しながら読むと、さらに心地よく集中できます。
とくにインストゥルメンタル(歌のない音楽)や自然音を使ったヒーリングミュージックは、読書の邪魔をせず、むしろ気持ちを落ち着けてくれます。
私はカフェ風の環境音や、雨の音を流すのが好きで、それだけで本の内容にぐっと入りやすくなるんです。
なんだか、自分だけの秘密の読書空間を作ったような気分になれます。
音の力をうまく借りることで、読書の時間がもっと特別なものになりますよ。
③ ハーブティーでほっとひと息
読書のおともに温かいハーブティーを添えると、気持ちがじんわりほぐれていきます。
カモミールやレモンバームなどのハーブはリラックス効果が高く、香りと温かさの両方で心をやさしく包んでくれます。
本とハーブティー、このふたつがそろえば、まるで小さな贅沢タイムの完成です。
私のおすすめは、夜寝る前に本を読みながらカモミールティーを飲むこと。
心がふわっと軽くなって、いい夢が見られそうな気分になります。
読書とハーブティー、どちらもやさしく心をととのえてくれる、最強の組み合わせです。
④ 軽いストレッチと組み合わせて体もリフレッシュ
本を読む前や途中に軽くストレッチをすると、体も心もスッキリします。
長時間同じ姿勢で読んでいると、肩や首がこりやすくなりますよね。
そこで、ページをめくる合間にゆっくり体を伸ばすと、血流もよくなって気分もリセットされます。
私も読書の途中で、立ち上がって背伸びをしたり、肩を回したりするようにしています。
そうすることで、次の章に向けてまた新しい気持ちで読み進められるんです。
読書は心を癒す時間、そこに体のケアも加えれば、より心地よく続けられますよ。
💡 まとめ
✅ アロマと一緒に
→ 読書の時間が自分をととのえる時間にもなる
✅ 音楽で心地よい読書空間を演出
→ 歌のない音楽で集中力アップ
✅ ハーブティーでほっとひと息
→ 香りと温かさで心がやすまる
✅ 軽いストレッチで体もリフレッシュ
→ 時には軽く体を動かして心地よい読書を
読書は、それだけでもリラックス効果がありますが、他の方法と組み合わせることで、もっと心地よい時間になります。
音楽やアロマ、軽いストレッチなど、ちょっとした工夫で自分だけの「癒しのひととき」がつくれます。
あなたにとって一番しっくりくる組み合わせ、ぜひ探してみてくださいね。
📚 まとめ

読書は、ストレスをやわらげてくれるだけでなく、心の安らぎや気づきを与えてくれる大切な時間でもあります。
今回の記事では、読書がもたらすリラックス効果や、毎日の習慣にするためのコツ、ほかのリラックス法との組み合わせ方などをご紹介してきました。
✅ 読書がストレス軽減効果があるのは科学的に実証済み
✅ ストレスや気分に応じて本を選ぼう
✅ 読書を習慣にすると日々のストレスも軽減
✅ 読書にはストレス軽減以外にもたくさんのメリットがある
✅ 読書は最高のリラックスタイムになる
あなたにとっての「特別な一冊」を見つけてみませんか?
読書は、気軽に始められて、深く心に効くセルフケアのひとつです。
科学的にも効果が証明されているからこそ、自信を持って「読書で癒されよう!」と言えます。
さいごに
最近読んだ本の中で、特に心がほぐれたり、前向きになれた一冊はありますか?
また、どんな時に本を読みたくなりますか?
ぜひコメント欄で教えてください。
あなたの読書体験が、きっと他の誰かの助けになるはずです。

今日から「読書」という秘密兵器を味方につけて、ストレスと上手に付き合っていきましょう。

いろんな手段や組み合わせを使って読書を最高の趣味にしよう😊
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