☆面白い映画を探している人に向けた記事
「ハート・ロッカー」を視聴しました。
視聴するか迷っている人や、次に観る映画を探している人はこの記事を参考にしてください。
作品概要
ハート・ロッカーは2008年の映画です。
イラク戦争中のアメリカ軍の爆発物処理班をドキュメンタリー風に描いた作品で、タイトルの”ハート・ロッカー”は、アメリカ軍のスラングで”棺桶”を意味しています。
本作は制作費16億円と低予算ながら、とても高い評価を受け、2010年のアカデミー賞では、9部門にノミネートされ、作品賞、監督賞など6部門を受賞しています。
ジェームズを演じるのはアメリカ人俳優のジェレミー・レナーです。
ジェレミー・レナーといえば、アベンジャーズシリーズのホークアイ役で有名ですね!
彼は本作でも素晴らしい演技を見せていて、2009年のアカデミー賞にノミネートされています。
本作はイラク戦争の爆弾処理班であるブラボー中隊に赴任したジェームズの任務終了までの日々を描いています。
ブラボー中隊の爆弾班はジェームズを班長にサンボーンとエルドリッジの二人で構成され、彼らの活動に焦点を当ててストーリーは進みます。
上映時間は2時間11分です。
感想
前述のとおり低予算で制作されていますが、それが逆にリアリティに繋がっていています。
戦争という題材と相まって、より一層の緊張感がありました。
正義感か中毒か
ジェームズは、正気とは思えないような行動をします。
爆弾処理においての度胸が並大抵ではありません。
爆弾処理においては慎重な作業が求められますが、時に大胆に行動することも大事になります。
にしてもジェームズの行動は異常としか思えません。
手袋を忘れたという理由だけで、爆弾のところに戻ったり、下見もせずに爆弾に近づいたり、挙句には『気持ちよく死にたい』と言って防爆スーツを脱ぎ捨てます。
戦争は麻薬であり、その高揚感は中毒になると、本作冒頭でも語られます。
ジェームズも一見すると爆弾処理の中毒になっているように思えます。
しかし、それと同時に、誰よりも人間味のあるような行動もします。
テロを起こした犯人に対する憎しみの感情をあらわにしたり、犠牲となった人を見て悲しんだり…
当たり前のようなことですが、戦場に長くいる人の中にはそういった感情を失っているような人も大勢います。
逆に言えば、そうやって感情を殺さなければ戦争なんて続けられないのかもしれませんね。
ジェームズはそうやって自分の人間性を保とうとしていたように見えました。
しかし、ジェームズのその行動は、彼がすでに人間性を失っていることの証明のように思えるような描写もあって、彼自身もそれに気づいているようで…
彼のそういった葛藤を感じて、見ていて悲しくなりました。
ジェームズは家族に戦争の悲惨さと、誰かが爆弾処理をしなければならないということを語ります。
それは自分を鼓舞するようにも、言い訳をしているようにも見えます。
ジェームズの本心は誰にも分かりません。もしかしたらジェームズ自身も分からないのかもしれません。
まとめとオススメ度
戦争の怖さを感じました。
戦争といえば戦場で兵士と兵士が戦っているものをイメージしがちですが、本作で描かれた戦争は市街地で民間人を巻き込んで、しかも誰が民間人で誰が兵士なのかもよく分からないような状況です。
だんだん周りの人がみな敵であるかのように見えてくるのが怖かったです。
そして本作はフィクションですが、似たようなことが現実でも起きているという事実がとても恐ろしいです。
そして今も世界の各地で内戦や紛争は続いています。
こんな悲惨なことが世界で起きているなんて信じたくありません。
早く全部なくなってほしいと願わずにいられません。
俳優陣の演技が素晴らしく、すごくリアリティがあって怖かったです。
戦争なんて早くなくなればいいのにね…
「ハート・ロッカー」のオススメ度は★3.0です!(満点が★5.0です)
面白いというタイプの映画ではありませんが、いろいろ考えさせられる良い映画です。
戦争の映画でリアリティがあるので万人受けするとは思いませんが、多くの人に見て欲しい作品です。
こんな人にオススメ
・リアルなヒューマンドラマが見たい
・俳優の演技が良い映画を見たい
・考えさせられるような映画が見たい
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