料理が心を癒す夜のビストロ『キッチン常夜灯』を読んで【書籍レビュー】

「忙しい毎日の中で、心を温めてくれる場所はありますか?」

仕事に追われ、気づけば一日が終わっている。

そんな日々を過ごしていると、ふと「どこかでひと息つきたい」と思うことはありませんか?

それが、ただのカフェや飲み屋ではなく、心までほぐれるような温かい場所だったら――。

キッチン常夜灯』は、そんな「居場所」の物語です。

深夜にひっそりと営業する小さなビストロで、人々が心を休め、明日への活力を取り戻していく。

温かい料理と優しい会話が、じんわりと心に沁みる一冊でした。



オススメ度について
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作品概要

作品名キッチン常夜灯
著 者長月天音ながつきあまね
ジャンル日本文芸
発行日2023年9月22日
ページ数250ページ
あらすじ

住宅街の片隅にひっそりと佇むビストロ「キッチン常夜灯」。

そこは、日々の疲れを癒すための特別な場所。

チェーンレストランの店長・みもざは、戦闘モードの昼間とは別の自分に戻れるこの店に、何度も足を運ぶ。

寡黙なシェフ・城崎恵(しろさきけい)と、穏やかなソムリエ・堤千花(つつみちか)が迎える店内で、温かな料理とワインを楽しみながら、みもざは自分の心と向き合っていく――。

作品から学べる教訓・人生観(感想)

①料理を食べることは、心を満たすこと

「こういう時はね、美味おいしいものたくさん食べて、お腹いっぱいにするのがいいよ
 美味しいってことだけで、頭の中をいっぱいにするの」

長月天音(著)キッチン常夜灯 第一話 眠れぬ夜のジャガイモグラタン

「お腹がすいている状態では、何も考えられないし、気持ちが上を向くこともない」

これは、作中でソムリエの堤が主人公・みもざにかけた言葉です。

忙しい日々の中では、食事すらおろそかになりがちですが、実は「何を食べるか」だけでなく「どう食べるか」も大切。

キッチン常夜灯の料理は、ただの食事ではなく「心をほぐす時間」。

疲れた時に食べる温かいスープや、仕事を頑張った自分へのご褒美の料理。

そういう食事のひとときが、人生には必要なのかもしれません。

「栄養バランスを考えなきゃ」とか「食べ過ぎはダメだ」とか、そんなことを一旦忘れて、ただ「食べたいものを食べる」。

それだけで、心も体も満たされることを、この物語は思い出させてくれます。

②料理を作ることで、心を整理する

「食材に向き合い、料理に集中することは心を落ち着かせてくれます
 忙しい日々こそ、時に丁寧に自分と向き合う時間が必要かもしれません」

長月天音(著)キッチン常夜灯 第四話 師弟の絆 バスク風パテ

「手を動かしていると、悩みごとも整理される」

キッチン常夜灯のシェフ・城崎恵が、みもざに言った言葉です。

料理には、単純作業と繊細な作業が入り混じり、それに没頭することで、日々のストレスや悩みから一旦解放される時間を作ることができます。

最近は「タイパ(タイムパフォーマンス)」が重視され、できるだけ効率よく食事を済ませる人が増えていますが、逆に「料理をする時間」を意識的に取ることで、心が落ち着くこともあるのではないでしょうか。

例えば、無心で野菜を刻む時間、煮込んでいる間にぼんやり考える時間――

そんな「料理のひととき」が、自分自身を振り返る大切な時間になることもあります。

そして、美味しく作れたら、それは小さな成功体験。

小さな達成感が積み重なることで、自己肯定感も少しずつ高まるのかもしれません。

なぜこの作品がオススメなのか

特別なことは何もない、だからこそ心に沁みる

この物語の魅力は、大きな事件が起こるわけでもなく、派手な展開があるわけでもないのに、読後にじんわりと温かい気持ちになれること。

登場人物たちは、みんな特別ではなく、どこにでもいそうな普通の人たち。

だからこそ、彼らの悩みや葛藤に共感できるし、彼らがふと見せる優しさに心が温まる。

「特別なことは何もない、でもだからこそ心に沁みる」

そんな作品です。


総評・まとめ

『キッチン常夜灯』は、仕事に疲れたときや、ちょっと気持ちが沈んだときにそっと寄り添ってくれるような物語でした。

派手な展開こそないものの、登場人物たちのリアルな感情や、料理を通じた癒しの時間が丁寧に描かれていて、読み終わる頃には「なんだか明日も頑張れそうだな」と思える一冊でした。

読んでいるとお腹がすいてくるのも、この作品の魅力の一つですね。


キッチン常夜灯』のオススメ度は⭐3です!

特に強いクセはなく、気軽に楽しめる良作。
ただし、人によっては物足りなく感じることも。


こうよう
こうよう

ゆったりとした物語の雰囲気は素晴らしいですが、物語の大きな展開は少なめです。
また人間関係の描写は温かく共感できるが、キャラクターの個性もやや薄めだと感じました。

パン
パン

料理を通じた「癒し」がしっかり伝わるけど、刺激的な要素を求める人には物足りないかも。
だからこそ「静かに心を温めたいとき」にぴったりの作品って感じだね。


こんな人にオススメ

  • 仕事に追われる日々の中で、ちょっとした癒しがほしい人
  • 温かい人間ドラマが好きな人
  • 料理を食べるのも作るのも好きな人
  • 大きな事件よりも、静かな日常の物語を楽しめる人

忙しい毎日を過ごしているあなたに、「キッチン常夜灯」での温かい時間を、ぜひ味わってみてほしいです。



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