「ハッピーエンドは欲しくない」
そう言われると、あなたはどう思いますか?
「え、なんで?」と思うかもしれませんし、「わかる!」と感じる人もいるかもしれません。
本書『ハッピーエンドは欲しくない』は、著者・n氏が自らの人生を綴った自伝的小説です。
深夜ラジオ、市立図書館、プログラミング、工場派遣、零細企業、アジア放浪……
彼の人生は決して平凡とは言えませんが、本人にとっては「どこにでも転がっている石ころのような話」。
でも、読み進めていくと「いやいや、こんな人生、全然ありふれてない!」とツッコミを入れたくなります。
そんなn氏の物語を通じて、「人生ってなんだろう?」と考えさせられたので、本記事ではその魅力を深掘りしていきます。
オススメ度について
このブログでは、映画や書籍のオススメ度を5段階で評価しています。
各評価の基準については、こちらでご確認いただけます。
作品概要

作品名 | ハッピーエンドは欲しくない |
著 者 | n |
ジャンル | 自伝小説 |
発行日 | 2014年3月5日 |
ページ数 | 370ページ |
媒 体 | Kindle版のみ |
本書は、著者n氏の人生を描いた自伝的小説です。
彼が経験してきた数々の仕事や放浪生活、そしてその中で感じたことが、淡々と、しかし引き込まれるような文章で綴られています。
ドラマチックな起承転結はなく、オチや明確な教訓もない。
でも、読んでいるうちにじわじわと感じるものがある。
まるでロードムービーのように、人生という旅をともに歩いている感覚になる一冊です。
作品から学べる教訓・人生観(感想)

本書を読んで考えたことを、大きく3つのポイントに分けて紹介します。
①n氏の人生は「ありふれている」?いや、全然違う!
本書の冒頭には、
「それはとてもありふれた話だ。起承転結もなければドラマもない、どこにでも転がってる、道ばたの石ころの話だ。」
と書かれています。
でも読んでみると、全然ありふれていない。
むしろ波乱万丈。
・工場派遣で働きながらプログラミングを学び、IT業界へ
・西成の自立支援センターで生活
・アジアを放浪し、そこでの経験をブログに綴る
普通の人なら「そんな選択肢、思いつきもしない!」ということを、n氏は迷うことなくやってしまいます。
彼は「世間体」や「常識」に縛られず、自由に生きているように見えます。
その姿勢は羨ましくもあり、同時に不安定で危ういとも感じます。
しかし、読み進めるうちに「人生って本当はもっと自由でいいのかもしれない」と思えてくるのです。
② 書きたいことを書いているのに、なぜか読ませる文章
n氏の文章は、まるで会話しているかのような自然なリズムがあります。
「書きたいことを書いているだけ」とも言えるのですが、不思議と引き込まれる。
理由は、おそらく彼の高い文章力と、圧倒的なリアリティにあるのでしょう。
・起承転結のない物語
・結論がないまま続く話
にもかかわらず、読ませる力があるのは、彼が「本当に感じたこと」を正直に書いているからかもしれません。
③n氏の生き方は共感できる?できない?
n氏の考え方は、共感できる部分もあれば、正直「ちょっと理解できない」と思う部分もあります。
たとえば彼は、「明日のことは明日考えればいい」というスタンスで生きています。
一般的な価値観からすると、それはあまりにも無計画。
でも、彼の行動を見ていると「意外とそれでどうにかなるものなのかも」と思えてきます。
「人生はどうなるかわからない」という不安と、「それなら自由に生きればいいじゃないか」という希望。
その両方を感じさせるのが、本書の面白いところです。
なぜこの作品がオススメなのか?

高い文章力と常識にとらわれない人生
この本の魅力をまとめると、
✅ 文章力の高さ → 読みやすく引き込まれる
✅ ロードムービーのような人生 → 旅好きなら特に楽しめる
✅ 常識にとらわれない生き方 → 自分の価値観を揺さぶられる
特に、旅行記やロードムービーが好きな人には刺さる作品です。
総評・まとめ

人生に「起承転結」があるとしたら、今の自分はどこにいるのか?
「記」の段階かもしれないし、「承」や「転」の途中かもしれない。
でも、どこかで勝手に「結」にしてしまったら、もったいない。
本書を読んでいると、人生はもっと自由で、もっと可能性に満ちていると感じさせられます。
『ハッピーエンドは欲しくない』のオススメ度は⭐2です!
独特な魅力があるが、好みが分かれる作品。
刺さる人には刺さるはず!

読書好き、旅好き、価値観を広げたい人には刺さるけれど、万人受けするタイプの本ではありません。

自分以外の人の人生を知ることで、視野が広がるような作品だね。
こんな人にオススメ

- 旅行記やロードムービーが好きな人
- 他人の人生を知るのが好きな人
- 世間の常識に疑問を感じたことがある人
- 視野や考え方を広げたい人
「今の人生、このままでいいのかな?」と少しでも思っているなら、この本が何かのヒントになるかもしれません。
あなたの物語は、まだプロローグの途中かもしれませんよ。
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