☆面白い本を探している人に向けた記事
若林正恭(著)「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」を読みました。本書を読むかどうか迷っている人や次に読む本を探している人は、この記事を参考にしていただけたらと思います。
作品概要
表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬は若林正恭氏による書籍で2017年に発行されています。
若林正恭氏といえば、みなさんご存じのとおり、お笑いコンビオードリーとして活躍しています。
お笑いに全然詳しくない私(こうよう)でさえ知っているので、国民的お笑いコンビといっても過言ではないと思います。
M-1グランプリ2008の準優勝をきっかけにブレイクしたオードリーですが、当時は相方である春日俊彰氏の強烈なキャラクターの陰に隠れるような、いわゆる、コンビのじゃないほうといった印象がありました。
しかし若林氏のお笑いのセンスは抜群で、個性的なキャラクターと多彩な才能はだんだんと認知されていきます。
余談ですが、2024年2月18日に開催され、5万人以上の観客を動員した「オードリーのオールナイトニッポン in東京ドーム」は、お笑いイベントのチケット発売枚数にて、ギネス世界記録に認定され話題となっています。
すごいですね!
本書「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」は、若林氏のキューバ、モンゴル、アイスランドの旅(と東京での思い)を綴ったエッセイになります。
感想
ただの旅行記ではない
広く見れば旅行記ですが、旅での若林氏の行動やそこで起こったことがただ書かれているわけではない。
そこで感じたことが書かれているのはもちろん、旅という非日常を通し感じた、日常への思いが綴られている。
若林氏はお笑い芸人という職業に就いていることからも分かるとおり、ちょっと変わった性格(率直に言えば捻た性格)をしている。
ただその情景を表現するだけでなく、若林氏独自の視点と、その独特の感性で描かれる旅の情景が本書の一番の特徴であって、面白さにも繋がっている。
物書きとしてのセンス
お笑い芸人というのは言葉を操るプロである。人気芸人である若林氏はセンスもある。言葉のチョイスと表現が独特で面白い。
若林氏が旅で感じたことや、自身の考えを述べる場面ではそのセンスが発揮されていた。
若林氏は本書以外にも数冊の書籍を執筆しているが数は多くない。
文面にも書き慣れた感じはなく、どちらかというと、苦労して書いているような文章だ。
しかし、文章の端々にはセンスが見え隠れしていて、独特の雰囲気を醸し出している。
分かりやすいとか、うまいとかそういった類の文章ではないが、魅力的な文章に感じた。
あとがき的なものとオススメ度
「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」は旅行記プラス若林氏の思いを語った内容といった感じで、とても興味深くて、楽しんで読めました。
内容と文体に若干のクセがあるのですが、読み進めていくにつれ、馴染んでいくというか、ハマっていく感覚があって面白かったですね!
「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」のオススメ度は★3.0です!(満点が★5.0です)
エッセイなので当たり前ですが、フィクションのように大事件やとんでも展開があるわけではないので、それを了承した上で読めば興味深く面白い書籍だと思います。
若林氏のセンスに溢れる書籍です!
さすが言葉のプロって感じだね!
こんな人にオススメ
・オードリー(若林氏)のファン
・エッセイや旅行記が好き
・視野が広がるような作品が読みたい
コメント