日々の繰り返しに、どんな意味を見出していますか?
毎朝同じ時間に目覚め、同じ道を歩き、同じ景色を見て過ごす日常。
そこに幸せを感じることもあれば、ふと虚しさに襲われることもありますよね。
映画『PERFECT DAYS』は、そんな“変わらない日々”にそっと寄り添いながら、そこに潜む静かな喜びや、言葉にできない寂しさを描いた作品です。
今回はこの作品の魅力や、観て感じたことをじっくり語っていきます。
オススメ度について
このブログでは、映画や書籍のオススメ度を5段階で評価しています。
各評価の基準については、こちらでご確認いただけます。
作品概要

タイトル | PERFECT DAYS |
監 督 | ヴィム・ヴェンダース |
主 演 | 役所広司 |
公 開 | 2023年 |
ジャンル | ヒューマンドラマ |
上映時間 | 124分 |
『PERFECT DAYS パーフェクトデイズ』は、2023年公開の日独合作映画です。
監督はドイツの名匠ヴィム・ヴェンダース、そして主演を務めるのは日本を代表する俳優・役所広司さん。
舞台となるのは東京・渋谷。
主人公・平山は、公衆トイレの清掃員として淡々と日々を過ごしています。
生活は驚くほどシンプルで、毎日同じように仕事をし、同じ時間に食事をし、好きな音楽を聴き、古いフィルムカメラで何気ない風景を切り取る。
そんな繰り返しの日々の中に、じんわりと染み込んでくる幸福感と、ふとよぎる寂しさ。
その静かな日常を映し出すことで、観る者にさまざまな感情を呼び起こす作品です。
セリフは最小限。
派手な事件もドラマチックな展開もありません。
それでも画面から伝わってくるものは驚くほど豊か。
まるで平山の日々を隣で見守っているような、そんな感覚に包まれます。
作品から学べる教訓・人生観(感想)

①変わらない日常がくれる安心感と寂しさ
毎日決まったルーチンをこなし、淡々と生活を続ける平山。
その姿から感じるのは、「変わらないこと」の安心感です。
好きな音楽を聴きながら車を走らせ、丁寧に仕事をこなす。そして植物に水をやり、フィルムカメラを片手に街の風景を切り取る。
この繰り返しの中に、小さな喜びが確かに存在しています。
でも、同時にそこには「寂しさ」や「物足りなさ」も漂っています。
それは誰もが一度は感じたことのある感覚ではないでしょうか。
変わらないことに安心しながらも、「このままでいいのだろうか」とふと不安に駆られる――
そんな揺れる感情が、平山の日常から静かに伝わってくるのです。

出典:PERFECT DAYS
②今を生きることの尊さと孤独
平山は過去を悔やんだり、未来を不安に思ったりせず、今この瞬間を大切に生きています。
清掃作業中にふと見上げる空、街を歩く人々とのちょっとしたやりとり、風に揺れる木々。
何気ない瞬間に目を向け、丁寧に味わう平山の姿は、現代を生きる私たちに「今を大切にする」という生き方を思い出させてくれます。
ただ、それは決して穏やかで平和なだけではありません。
「今」を生きることの裏には、確かな孤独がある。
淡々と繰り返される日々の中に、自分以外の誰かと深く関わることの少なさが、寂しさを静かに浮かび上がらせるのです。

出典:PERFECT DAYS
③変化と現状維持の狭間で揺れる心
平山の生き方は、時代に逆行するような“シンプルライフ”。
華やかさや刺激はなく、ただ目の前の生活を丁寧に送る。
それは理想にも見えますが、同時に「本当にこのままでいいのか?」という葛藤も、作品の端々から感じ取れます。
毎日同じことを繰り返す安心感と、その中で見失いそうになる“自分自身”。
変わらないことへの安堵と、変わらないことへの不安――
その両方を抱えながら、平山は今日も日常を続けます。

出典:PERFECT DAYS
④変わる世界と変わらない自分
物語の後半、平山は久しぶりに姪と再会します。
大きく成長した姪の姿に、平山は驚きます。
変わらない日常を生きてきた平山にとって、姪の成長は“時間の流れ”を強く実感させる出来事でした。
自分だけが変わらない場所にいて、周囲はどんどん変わっていく。
その事実に気づいた時、平山の胸に去来したものは何だったのでしょうか。
変わらないことへの安心感と、変わらないことで置いていかれるような焦燥感。
この対比こそが、本作が描きたかったテーマのひとつだと感じました。

出典:PERFECT DAYS
なぜこの作品がオススメなのか

- 毎日をただ慌ただしく過ごしている人にこそ響く
- 人生の「意味」を求めがちな現代人への静かな問いかけ
- セリフや説明に頼らず、映像と空気感で心に訴えかける映像美
- 役所広司の表情や佇まいだけで物語を感じさせる名演技
静かな作品ですが、その分じっくりと“自分自身”と向き合う時間を与えてくれる映画です。
総評・まとめ

『PERFECT DAYS パーフェクトデイズ』は、決して派手な映画ではありません。
けれど、だからこそ心に残る余韻が強い作品です。
日々の中に埋もれてしまいがちな小さな幸せや寂しさに、そっと光を当てるような優しい映画。
忙しさに追われている時ほど、この映画の静かな世界に触れてみてほしいと思います。
『PERFECT DAYS』のオススメ度は⭐4です!
完成度が高く、このジャンルが好きならより楽しめる作品。

いろいろと私はまだまだ全然だと思いました。

人生は難しいね。
こんな人にオススメ

- 日常に少し疲れている人
- シンプルライフに憧れる人
- 人生観をじっくり考えたい人
- 派手なドラマより、余韻を味わいたい人
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