☆面白い本を探している人に向けた記事
國友公司(著)ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活を読みました。
本書を読むか迷っている人や、次に読む本を探している人はこの記事を参考にしてください。
作品概要
ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活はルポライターの國友公司氏により執筆され2018年に発行された書籍です。
タイトルの”ドヤ”とは、大阪の西成区にある格安賃貸施設のことで、著者の國友氏が実際に西成のドヤで過ごした記録が本書の内容です。
本書を原案とした漫画も発売されていて、活字の本が苦手な方はそちらを読むのもオススメです。
また、余談ですが國友氏はこの後に、歌舞伎町で生活し、それを「ルポ歌舞伎町」として書籍にしています。この「ルポ歌舞伎町」も、とても面白いので併せて読むのもオススメです!
感想
國友氏の行動力
まず、西成の本を書こうと思い立ったからといって、実際に西成で暮らすのもすごいし、それに加えて西成の人たちと同じ仕事をするなんて、すごすぎると思います。
多くのルポライターは現地(西成)に赴き、そこで暮らす人に取材をしてそれを本にする。だいたいこんな感じでしょう。”ルポライター”で検索すると「社会事象や社会現象、事件を客観的に叙述する」という意味が結果として表示されます。
しかし國友氏は実際に暮らし、その西成の人たちと同じ経験をしています。國友氏の文章力もあるとは思いますが、本書がとても面白いと感じるのは実際に暮らして共に働いた人だけが分かるリアルが描写されているから、それだと思います。
そういう風に書くと本書は「ルポ(ルポルタージュ)本」じゃないか!体験記だろ!と思う人もいるかもしれませんが、別にそこはどうでもいいと思っています。面白いんで!
リアルな人間の面白さ
西成区あいりん地区にはさまざまな人たちがいます。だいたいヤバイ人です。普段私たちの周りにいるようないわゆる”普通の人”は、ほとんどいないようです。薬物中毒者や元ヤクザ、刑期を終えて出所した人、犯罪を犯した逃亡犯までいるという噂もあるそうです。
話を聞いている(本として読んでいる)分には、すごく面白くていいんですが、関わるのは絶対に嫌です。
しかし本書に登場する人たちを見ていると、そもそも人間にいいとか悪いとか、どっちが上とか下とか、そんなの勝手な決めつけで、どうでもいいように思えてしまいました。ある意味西成の人たちは自由に見えます。世間の目やしがらみから解放されているようにも思えます。ただし失っているものも多く楽な生活はしていないようでしたが…。
西成に染まる
西成で生活を続けていくうちに、そこで起こる非日常的な出来事が、だんだんと日常に変わっていき、慣れていくそうです。これを「西成に染まる」というそうです。
本書では現代の日本とは思えないような描写がたくさん登場します。というかそういう描写しかないです。ダメな人、ヤバイ人、普通の人、いい人、よくわからなくなりました。
そして西成で生活した國友氏がそうであったように、ただ本書を読んだだけの私(こうよう)ですが、自分の中の”常識”が少し変わったようにも感じました。これも西成に染まってしまったということなんでしょうか…。
あとがき的なものとオススメ度
國友氏は海外での生活や日本で路上生活を体験があるそうです。西成は、その國友氏が”とても耐えられないような環境”といっています。私(こうよう)を含めた多くの一般人は絶対に西成で暮らすことはできないでしょう。こんなリアルな西成を追体験できる書籍は他にはないと思います!ぜひみなさんも本書を読んで西成に染まる感覚を味わってみてください!
「ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活」のオススメ度は★4.5です!(満点が★5.0です)
面白いうえに見聞も広がる、しかも読みやすい。たくさんの人に読んでもらうことで、國友氏に、また過酷な場所での体験を本にしてもらいましょう!(無責任な願望)

こんな貴重(?)な体験記を読むことができて大満足です。
こんな人にオススメ
・自分の価値観を変えるような作品が読みたい
・もっと見聞を広めたい
・ドキュメンタリーが好き
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