映画『セブン』衝撃の結末以上に考えさせられる作品【映画レビュー】

映画

映画『セブン』といえば、衝撃的なラストで有名な作品です。

視聴前から「えげつない結末が待っている」と聞いていた人も多いのではないでしょうか?

もちろん、そのラストは期待通り(?)衝撃的でした。

しかし、それ以上に心に残ったのは、本作が問いかける「人間の本質」や「罪とは何か?」というテーマです。

一見、ダークで救いのないサスペンス映画に見える『セブン』ですが、見終わった後にじわじわと考えさせられる哲学的な要素が強い作品でもあります。

今回はそんな『セブン』について、あらすじや作品のテーマ、オススメ度などを詳しく語っていきます。



オススメ度について
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作品概要

作品名セブン(SE7EN)
監 督デヴィッド・フィンチャー
主 演ブラッド・ピット、モーガン・フリーマン、ケビン・スペイシー
公 開1995年
ジャンルクライム、サスペンス
上映時間127分
あらすじ

引退を控えたベテラン刑事サマセット(モーガン・フリーマン)と、新米刑事ミルズ(ブラッド・ピット)は、ある殺人事件の捜査を開始する。

現場には「GLUTTONY(暴食)」と書かれた文字が残されていた。

続く事件の現場にも「GREED(強欲)」と記された文字が――。

やがて二人は、犯人がキリスト教における「七つの大罪」に基づいた連続殺人を計画していることに気づく。

殺人は次々に起こり、捜査は困難を極める。果たして彼らは犯人を止めることができるのか?

そして、待ち受けるラストとは――?


作品から学べる教訓・人生観

①欲望を持つことは罪なのか?

『セブン』は、「欲望を持つことは罪なのか?」という問いを私たちに投げかけます。

単純に「犯人が悪い、刑事が正義」という構図ではなく、人間の複雑な感情や倫理観について深く考えさせられるのが、本作の面白いポイントです。

David Fincher. (Director). (1995). Seven [Film]. New Line Cinema.

②欲望は原動力にもなる

『セブン』は単なるサスペンス映画ではなく、人間の欲望や罪について深く考えさせられる作品です。

犯人は「七つの大罪」を犯した人々を罰していきますが、その罪

――暴食・強欲・怠惰・憤怒・色欲・嫉妬・傲慢――

これらは、ある意味で誰の中にもある、人間らしい感情でもあります

この映画を観終えたあと、少し時間を取って、自分の中にあるそれらの感情と向き合ってみるのはいかがでしょうか。

たとえば、「最近、自分が強欲だったのはどんな時?」「どんな場面で強い怒りを感じた?」と振り返ってみる。

さらに、そう感じた背景にはどんな思いがあったのか、言葉にしてみることで、自分自身への理解が深まるかもしれません。

たとえば、「強欲」は時に、前に進むための原動力になることがあります。

「何かを手に入れたい」と思った時、それがただの物欲なのか、それとも夢や目標に向かう情熱なのかを見極めてみる。

もし後者なら、そのエネルギーを「じゃあ今日何をしよう?」という小さな行動に変えてみましょう。

また、「怒り」は厄介な感情に思えますが、その奥に「こうあってほしい」という願いが隠れていることもあります。

怒りを感じた時、そのままぶつけるのではなく、「なぜ自分はこんなに腹が立ったのか?」と立ち止まり、言葉にして整理してみる。

それだけでも、心の中に少し余裕が生まれる気がします。

人間は、完全に無欲では生きられません。

でも、自分の中の欲や感情をただ否定するのではなく、受け入れて、少しずつうまく付き合っていく。

『セブン』は、そんな向き合い方を問いかけてくる映画だったようにも思います。

David Fincher. (Director). (1995). Seven [Film]. New Line Cinema.

なぜこの作品がオススメなのか

①圧倒的な映像美と演出

デヴィッド・フィンチャー監督らしい、陰鬱でダークな世界観が見事に描かれています。

画面の隅々まで緻密に計算されており、ただのサスペンス映画とは一線を画す映像美があります

②役者の演技が素晴らしい

ブラッド・ピット、モーガン・フリーマン、ケビン・スペイシーの演技が素晴らしく、それぞれのキャラクターにリアリティを感じられます。

③観た後に深く考えさせられるテーマ

「七つの大罪」というテーマを通して、人間の欲望や倫理について考えさせられます。

ラストシーンの解釈も観る人によって異なり、考察する楽しみがあります。


総評・まとめ

『セブン』は、単なる衝撃的なサスペンス映画ではなく、人間の本質に迫る作品です。

エンタメ性はほぼゼロですが、その分、考えさせられるテーマが多く、観る人によって受け取り方が変わる映画と言えます。

ただし、万人受けする映画ではありません。

特に「七つの大罪」という概念にあまり馴染みのない日本人にとっては、映画を観ただけでは理解しにくい部分もあるでしょう。

後から自分で調べたり考察したりすることで面白さが増す作品ですが、そこまで深掘りする人は少ないかもしれません。


セブン』のオススメ度は⭐2です!

独特な魅力があるが、好みが分かれる作品。
刺さる人には刺さるはず!


こうよう
こうよう

サスペンス映画としての完成度は非常に高いものの、エンタメ要素はほぼなく、気軽に楽しめる作品ではありません。

パン
パン

考察好きには刺さる映画だけど、そうでない人にはハードルが高いかもね。


こんな人にオススメ

  • 映画を観た後に考察するのが好きな人
  • 人間の欲望や倫理について深く考えたい人
  • ダークな世界観の映画が好きな人

単純にスカッとする映画が好きな人や、ハッピーエンドを求める人にはオススメしません。

『セブン』は、知れば知るほど面白い映画です。

もし以前に一度観てピンとこなかった人も、考察を深めることで新たな発見があるかもしれません。

あなたはこの映画をどう解釈しますか?



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