【シン・ウルトラマン】ネタバレなし感想「怪獣もっと見せろ」

☆カイジュウが好きな人にオススメの映画

　ウルトラマンといえば、やっぱり怪獣ですよね。
『シン・ウルトラマン』の怪獣は禍威獣カイジュウという字を書き、単なる大きな生き物ではなく、自然災害のような、どうしようもなく強大で恐ろしいものとして描かれます。
そしてそのカイジュウたちは、どれも個性豊かで魅力的です。
それぞれが見せる独自のデザインや能力に、心が躍り、原作へのリスペクトも感じました。

作品概要

　シン・ウルトラマンは2022年の映画です。
1966年に放送された特撮ドラマ「ウルトラマン」のリブート映画です。

上映時間は1時間53分です。

感想と見どころ

　シン・ウルトラマンは、禍威獣（カイジュウ）とそれに対処する禍特対（カトクタイ）、にウルトラマンが協力するようなストーリーです。
　カイジュウのデザインはもちろんのこと、随所で感じるリスペクトとオマージュ演出は、どれも良かったですね。ね。

冒頭、6体のカイジュウの登場シーンに大興奮

　映画の冒頭に日本に現れた6体のカイジュウの紹介があり、演出も合わさって一気にテンションが上がりました。そこでウルトラマンの世界観が現代に蘇ったことを実感したような感じで、とても胸が高鳴りましたね。

　そしてこのカイジュウたちはただの怪物ではなく、自然災害のような扱いをされているようで、実際に圧倒的な力と恐怖を感じました。
ガイジュウの出現により、引き起こされたパニックや絶望的状況が、物語の始まりを予感させ、物語に一気に引き込まれましたね。

　しかも、メタ的に言うと、それ以上の強力なカイジュウが今から登場するってことですから。
もう興奮せずにはいられませんでしたよ！

樋口真嗣. (Director). (2022). シン・ウルトラマン [Film]. TOHOスタジオ.

　画像は、冒頭の6体の怪獣の最初の1体、ゴメスです。
ごつごつして固そうな皮膚に鋭い目つき、大きな角や鋭く大きな牙、怖くて強そうで……
いかにも王道の特撮怪獣って感じのデザインが最高ですよね！

　しかしゴメスの登場シーンは、ほんの一瞬……。
見た目とちょっとした能力の説明だけで終わりです。
それでも（だからこそ？）、存在感は抜群！魅力を感じずにはいられませんでしたね！

　そして、ゴメス以外の他の5体も、同じような扱い……
（みんな良いデザインで気になるような設定もあったし、ほんともったいない！）
もっと長く見たかったですね……！

ウルトラマンVSカイジュウはやっぱり最高

　シン・ウルトラマンに登場するカイジュウはどれもデザインが最高です。
しかも能力が独特なもので、かつ生物的な生態があるようなリアルさもあります。

　いやぁ……めちゃくちゃよかったですね！
まず質感がいいんですよね。
現代のCG技術を駆使しながらも、どこか昭和の特撮を感じる質感が絶妙で、ウルトラマンシリーズの伝統をしっかり受け継いでいるように思えました。

樋口真嗣. (Director). (2022). シン・ウルトラマン [Film]. TOHOスタジオ.

　そしてこいつらがまた悪そうな顔してるんですよ。
あの凶悪な顔つき…まさにカイジュウの真骨頂！まがまがしさと恐ろしさを感じます。
口を大きく開けて威嚇や咆哮するシーンは迫力満点ですし、トゲトゲした力強いデザインでかっこよさもあります。
これぞカイジュウという王道のデザインに特殊能力もあって魅力たっぷりですよ。

　しかも強そうなだけじゃなくて実際に強い。
動きも早いし特殊能力もすごい……
殺気立った威圧感もあって存在感抜群です。
定番ですがミサイルとか全然きかないし、こんなのどうすればいいんだよ……って絶望も感じられます！

樋口真嗣. (Director). (2022). シン・ウルトラマン [Film]. TOHOスタジオ.

　そしてそんな絶望的な状況で登場するのがウルトラマンです。
すっごいカイジュウたちにウルトラマンがどう立ち向かうのか…
これがシン・ウルトラマン最大の魅力です。

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まとめとオススメ度

　もの足りない！
怪獣の出番が足りない！
序盤の6体をもっとよく見せろ！！

……すみません。熱くなりました。
とにかく、もっとカイジュウVSウルトラマンが見たかったですね。
物語が単調にならないようにするためにはしょうがないのですが、カイジュウのデキが良すぎて、それが逆に不満になってしまうという……
嬉しい誤算（？）のようなことに陥っています。

　もちろんドラマとしても面白くないわけではありません。
カイジュウのような圧倒的な力を前にしたときの人間のもろさや、それでも立ち向かう人々をうまく描いています。
それにウルトラマンの正義の哲学も分かりやすくて、別にストーリーも悪くなかったですね。

　それに音楽も効果音も、設定も現代風にアレンジしつつもリスペクトを感じさせるようなデキでしたし……
でもやっぱり一番はカイジュウですね！
シン・ウルトラマンを見たらこの気持ち、必ずわかってもらえるはずです！

　「シン・ウルトラマン」のオススメ度は★4.0です！（満点が★5.0です）
　オマージュだろうなと思う演出や効果が多かったので、原作ウルトラマンを見たことがある方が楽しめます。
しかし設定は一新されているので、まったくウルトラマンを知らなくても大丈夫です。
ストーリーも悪くはないですが、特別良いという感じでもありません。
ただ、カイジュウや演出はとても良いです。
難しくないし、ウルトラマンなのでキッズも、もちろん楽しめるはずです。

こんな人にオススメ

・カイジュウが好き

・ウルトラマンを子供の頃見たことがある

・家族で見る映画を探している