小説

『羊と鋼の森』仕事と夢のはざまで見つけた美しさ【書籍レビュー】

世界は美しいもので溢れているピアノに出会うまで、美しいものに気づかずにいた。知らなかった、というのとは少し違う。僕はたくさん知っていた。ただ、知っていることに気づかずにいたのだ。宮下奈都(著)羊と鋼の森 より引用主人公・外村の言葉です。『羊...

料理が心を癒す夜のビストロ『キッチン常夜灯』を読んで【書籍レビュー】

「忙しい毎日の中で、心を温めてくれる場所はありますか?」仕事に追われ、気づけば一日が終わっている。そんな日々を過ごしていると、ふと「どこかでひと息つきたい」と思うことはありませんか?それが、ただのカフェや飲み屋ではなく、心までほぐれるような...

不器用すぎる兄妹の選択『いもーとらいふ』が描く生きづらさと自由【書籍レビュー】

「兄妹の絆」と聞いて、あなたはどんな物語を思い浮かべますか?温かくて、優しくて、家族愛に満ちたものを想像するかもしれません。しかし、『いもーとらいふ』は一筋縄ではいきません。この作品が描くのは、常識から少しズレた兄と妹の関係。そして、それを...

『ネガティブハッピーチェーンソーエッジ』無力感と青春の狭間で、僕たちは何を掴むのか?【書籍レビュー】

青春時代のあの漠然とした不安や無力感――あなたはどうやって乗り越えましたか?『ネガティブハッピー・チェーンソーエッジ』は、そんな問いに答えをくれるかもしれない作品です。今はいい大人のみなさんでも「昔の自分を思い出す」瞬間があるかもしれません...

嘘は悪か、それとも防衛か?『六人の嘘つきな大学生』の真実に迫る【書籍レビュー】

人はなぜ嘘をつくのでしょうか?自己防衛のため?他人を守るため?あるいは自分自身を欺くため――?就活という人生の岐路に立たされた若者たちが、嘘と隠し事を抱えながらも内定を勝ち取ろうと奮闘する『六人の嘘つきな大学生』。彼らの葛藤と緊迫感に満ちた...

孤独か祝福か『紫色のクオリア』が示すクオリアの可能性【書籍レビュー】

「もし、あなたの見ている世界が他人とまったく違うものだったらどうしますか?」そんな疑問に正面から挑むSF小説『紫色のクオリア』は、哲学的な問いかけとSFのエッセンスを組み合わせた魅力的な作品です。読むたびに新たな発見があり、単なるエンターテ...

絶賛積読中!【十二国記 白銀の墟 玄の月】の紹介

☆面白い本を探している人に向けた記事 十二国記シリーズの最新作「白銀しろがねの墟おか 玄くろの月つき」は2019年に発売された書籍で全4巻です。 この記事では本書を積読中の私が本シリーズの魅力と作品に対する思いを熱く書きしるしています!本書...

高山環(著)【ふたりの余命】ネタバレなし感想

☆無料で読める面白い本を探している人に向けた記事 高山環たかやまかん氏による小説「ふたりの余命よめい」を読みました。プライム会員やKindle Unlimitedを利用中であれば無料で読むことができます。 次に読む本を悩んでいる人や、読むか...

【中山七里(著)護られなかった者たちへ】ネタバレなし感想「ただ淡々と進む物語、ただ淡々と……」

☆面白い本を探している人に向けた記事中山七里なかやましちり(著)護まもられなかった者ものたちへを読みました。本書を読むかどうか迷っている方は、この記事を参考にしていただけたらと思います。(function(b,c,f,g,a,d,e){b....

夢枕獏(著)【餓狼伝XⅠ~XⅢ】ネタバレなし感想「最終巻だけど全然終わらせる気ない」

☆面白い本を探している人に向けた記事 夢枕獏ゆめまくらばく(著)「餓狼伝がろうでんXⅠ、餓狼伝XⅡ、餓狼伝XⅢ」を読みました。本書を読むかどうか迷っている人、次に読む小説を探している人は、この記事を参考にしていただけたらと思います。(fun...