☆人はみな自分のチーズを心に抱く
変化を怖いと思うこと、誰にでもありますよね。
ヘムはそんな「変化が怖くて新しい仕事に挑戦できない」「状況が悪化しても現状を変えたくない」というキャラクターです。
私自身、この本を読んで、自分の中に「ヘム」のような部分があることに気づきました。
『チーズはどこへ消えた?』は、今の自分を客観視することができ、今自分がどうすべきか分かる、そんな本です。
このチーズは、私たちが人生で求めるもの、つまり、
仕事、家族や恋人、お金、大きな家、自由、健康、人に認められること、心の平安、
さらにはジョギングやゴルフでもいいのだが、そういうものを象徴している。スペンサー・ジョンソン(著)チーズはどこへ消えた より引用
作品概要
「チーズはどこへ消えた?」はアメリカの心理学者でコンサルタントのスペンサー・ジョンソン氏による書籍です。
1998年にアメリカで出版され、日本語訳版は2000年に出版され、当時大ヒットしました。
本書は3部構成で、最初は「ある集まり」の場面、次が「『チーズはどこへ消えた?』の物語」、最後がその話を聞いた人たちによる「ディスカッション」となっています。
私たちはみな、自分にとってのチーズを心にいだいており、
それが手に入れば幸せになれると信じて追い求める。スペンサー・ジョンソン(著)チーズはどこへ消えた より引用
感想
『チーズはどこへ消えた?』の物語部分の登場キャラクターにはそれぞれ特徴があり、自分がどのキャラクターに該当するのかが分かれば、その「キャラクターを客観的に見る」=「自分を客観的に見る」ということになります。
そうすれば自然に、自分の問題点ややるべきことが分かる、というカラクリです。
ちなみに私はホーという変化を恐れているけど、少しずつ受け入れて行動を起こすことができるキャラクターに該当しました。
シンプルで分かりやすい物語
「シンプルで分かりやすい」というのが、この本の大きな魅力のひとつです。
自分をキャラクターに当てはめて考えると、確かに今の自分の課題や、変化への向き合い方が見えてくるのが面白いです。
たとえば、自分自身の中にある慎重派の「ヘム」や「ホー」の部分に気づいて、自分に「もっと早く動ける部分があるかも」とか、「変化を恐れている自分がいるかも」なんて考える機会になります。
ディスカッション部分も分かりやすい
ディスカッションの部分は、本当に効果的だと感じました。
物語自体がシンプルな分、その後の対話や考察を通じて、他の人の視点や経験に触れることで、新たな気づきが得られるのがこの本の魅力の一つです。
「いろいろな人がいる」ということに気づかされると、自分の考え方だけではなく、他者の価値観や行動に対しても理解が深まります。
他者の考え方や行動理由を知れば、共感も理解もしやすくなるはずです。
定期的に読みたい
自分の状況や心境によって、慎重派の「ヘム」や「ホー」、もしくは行動派の「スニッフ」や「スカリー」の、どのキャラクターに一番近いか変わっていくと思います。
「チーズはどこへ消えた?」はシンプルな内容だからこそ、その時の自分に合わせて新しい気づきを得られるのが魅力です。
過去に感じたことと、今感じることが違っていると、「自分も成長しているんだな」と振り返るきっかけにもなりますしね。
物語が短いのも良い
物語が短いことによって、読み返すことへのハードルが低いのは大きな魅力です。
迷ったら「もう一度読もう」と思える気軽さがありますし、短い分、ポイントがしっかりと頭に残るので、何度でも新たな発見がありそうです。
忙しいときや心がざわついているときでも、手軽に元気やヒントをもらえる一冊として、ずっと読める状態にしておきたい本ですね。
あとがき的なものとオススメ度
私(こうよう)的には、自分のやっていることに迷いが出たときには読み返したいですね。
本のすべてを読み終わるのに1時間もかかりませんし、物語の部分だけなら20分程度で読み終わりますから。
迷っている時は視野が狭くなりがちですが、このシンプルな物語が、変化にどう向き合うかを改めて教えてくれるはずだと思います。
今の自分がどのキャラクターの状態に近いのかを確認したり、次の一歩をどう踏み出すかのヒントを得られるのは心強いです。
やっぱり、売れた本(多くの人に読まれる本)は素晴らしい本が多いんですね。
こういうシンプルで普遍的なテーマは世界共通なんだね。
「チーズはどこへ消えた」のオススメ度は★4.5です!(満点が★5.0です)
短くシンプルで分かりやすいのが最大の特徴です。
自分をキャラクターに当てはめれば、自分を客観視できますし、自分以外の人のタイプの人の考え方も理解できるので、多くの人に気づきを与えてくれる本だと思います。
こんな人にオススメ
・自分を客観視したい
・他人を理解できるようになりたい
・自分に迷いがある
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