田村敦(著)【超コミュ力】ネタバレなし感想「話され上手になろう」

勉強

☆コミュ力が欲しい人に

 コミュ力……欲しいですよね!
コミュニケーション能力さえあれば万事解決!
とまではいかないものの、コミュニケーション能力なしにものごとをうまく進めるのが難しいのも事実です。

 人気お笑いタレントとして成功を収めているのロンドンブーツ1号2号の田村敦たむらあつし氏の書籍、超コミュ力にはコミュ力とは何か、コミュ力が高い人とはどんな人か、そういったことが書かれています。

 コミュ力を高めるとたくさんのメリットがあります。
今コミュ力がない(乏しい)と悩んでいる人でも大丈夫です。
なぜなら、コミュ力は技術だから。
コミュ力を身に着け、毎日を楽しく過ごしましょう!

作品概要

 「超コミュ力」は2023年10月20日に発行された書籍です。
お笑いタレントの田村敦たむらあつし氏が、誰でもすぐに実践できるコミュニケーションを伝授する内容となっています。

 本書で取り上げるコミュニケーションは、主に人との”会話”が中心です。
会話が苦手な人は、「何を話していいか分からない」とか「会話が盛り上がらない」、「そもその人に話しかけれない」といった悩みがあると思います。
そういった思いがある人に対し、田村氏が解決に至る考え方やコツを教えてくれます。


感想

 著者はお笑いタレントですが、本書はお笑いの要素はほとんどない、まじめな内容です。
田村氏が仕事を通して出会ったコミュ力が高いと感じた人たちを田村氏目線で分析し、それをコツとして説明してくれる感じですね。

科学より経験、田村氏のコミュ力

 コミュニケーションや人間関係について書かれた書籍には、脳科学や心理学にもとづき、科学的エビデンスを交えながら紹介するたぐいの本もありますが、本書ではそういった要素はほぼなかったと思います。
 田村氏自身のお笑いタレントとしての実績やテレビ番組やラジオなどで見せる姿がそういった科学的エビデンスの代わりとなっています

 科学的エビデンスは長い時間と多くの根拠により導かれているものが多いので説得力はありますが、どうしても難しく感じますし、面白みにも欠けてしまいます。
本書はそういった小難しい要素を排除することで、読みやすく分かりやすい文章に仕上げられています。

 また、田村氏だけではなく、芸能界のトップ層として活躍することにより得られる広い交友関係から、彼が見てきた(交流してきた)大勢の人たちの情報も交えられているので、本書をより特別な書籍にしていると感じました。

 いくら科学的事実を語られても、読む人の心に響かなければ意味がありません。それは会話も同じです。
本書は、田村氏自身がタレントとして成功している説得力に加えて、芸能界というコミュ力なしでは成功できない業界で培われた能力が文章に現れています。
 この分かりやすく説得力のある感じは、まさに田村氏のコミュ力の証明のようでした。

コミュ力は技術

 一般的にコミュ力が高い人ととして想像するようなタイプは、誰とでもすぐに打ち解けられる人や、会話が上手な人だと思います。

 生まれつきコミュ力が高い人も存在します。本人は特に努力せずとも天性の才能によって人から愛されるような人です。
 しかし、コミュ力は後から身に着けることも可能です。
田村氏は自身のことについて、もともとコミュ力が高くなく、大人になって技術を身に着けたと語っています。
テレビで活躍している姿を見ると信じられませんよね。
そして本書では、田村氏が身に着けた技術とそのコツが紹介されています。

 そもそも、コミュ力が高くなりたいと思っていても、そもそもコミュ力が高い人がどんな人なのか、どんな技術を持っているか知らなければどうすることもできませんし、間違った技術を学んでも何の意味もありません。
 まずはコミュ力が高い人とはどんな人かを知り、そのうえでその技術を学ぶ必要があるのです。

 本書では、”田村敦”というコミュ力の高い人間がどういう技術を使っているのか、どういう考えでいるのかいるのかが、本人により解説されていているので、とても分かりやすく説得力がありました。

好きな人にだけ好かれる

 本書は『好きな人だけに好かれるための本である』と冒頭に書かれています。
誰からも愛されるようになる本でも、苦手な人にも好かれるようになるでもありません。
本書はあえて”好きな人にだけ”に好かれる方法を書いているそうです。

 世の中には、誰からも好かれる方法や苦手な人ともうまくコミュニケーションをとる方法はあります。
しかし、それはとても難しく、大きなストレスになり、時間もかかります。
それだったら、自分が好きな人にだけ好かれる方が楽だし幸せじゃない?ってことです。

 そもそも自分のことが嫌いな人のことを、あえて好きになろうなんて、よく分からない感情ですね。
仕事や生活していくうえで、嫌いな人がいたとしても、最低限表面上だけ取り繕ってあとは適当に流せば大きな問題になりませんから。
どちらかというと、なるべく関わらないようにする方が、賢明な判断ですよね。

 そして、やっぱり好きな人には好かれたいですよね。
だから、自分を知ってほしくてしゃべりすぎたり、逆に嫌われたくないからじゃべれなくなったり…
そういう、”好きな人だけに好かれる”ための技術が本書には書かれています。

 人は、”好きな人には好かれたい”と考えます。
好きな人に好かれたいならば、ちゃんと好意を伝えることが重要なのです。
相手に好意を伝えれば、相手は自分の好意に応えてくれるはずです。
 恋愛関係の場合はなかなか難しいですが、それでもまずは自分の好意を伝えることから始まります。
それは、笑顔だったり、相手に興味があることを伝えたり……
本書で学んだことが必ず役に立つはずです!


あとがき的なものとオススメ度

 本書を読み進めていて、なんとなく文章の書き方や雰囲気が、どこか読んだことがあるような気がしていましたが、巻末(おわりに)でその答えが分かりました。
 本書は「永松茂久ながまつしげひさ」氏がプロデュースしていて、田村氏と永松氏との出会いにより、本書は生まれたそうです。
永松氏は、飲食店の経営を経て現在は、講演やセミナー、執筆活動を行っている実業家です。
彼の書籍である、「人は話し方が9割」はベストセラーとなっていて、私(こうよう)も「人は聞き方が9割」、「リーダーは話し方が9割」など、永松氏の書籍は何冊も読んだことがあります。

 永松氏の書籍も、本書と同じように、科学的根拠に基づくというよりも、彼の経験をもとにした理論が中心で、分かりやすく、誰にでも実践できそうなものが紹介されています。
 本書「超コミュ力」の作風がマッチした人には、永松氏の書籍もオススメです。

 最後は、本書執筆にあたっての田村氏の思いと願いを引用させていただきます。

コミュ力を高めれば出会いが変わる。
コミュ力を高めれば笑顔が集まる。
コミュ力を高めれば毎日が楽しくなる。

あなたにそんな未来が訪れますように。

田村敦(著)超コミュ力 おわりに より引用

こうよう
こうよう

”話され上手”に私はなりたい…!

パン
パン

君はまず、しゃべり過ぎに注意しよう!

超コミュ力」のオススメ度は★3.0です(満点が★5.0です)
 田村氏が「2人の娘さんになるべく早く本書を読んでほしいと思って書いた」というだけあって、内容も小難しくなくてとても読みやすいです。
 人とうまくコミュニケーションがとれないと悩んでいる人はもちろん、そういう悩みを持った人に教える立場にある人にも読んで欲しいです。

こんな人にオススメ

・コミュ力をもっと付けたい

・人間関係に悩んでいる

・もっと楽に生きたい

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