☆カネに執着せずやりたいことのために大胆に生きよう!
堀江貴文(著)「ウシジマくんvsホリエモン カネに洗脳されるな」を読みました。
この記事は、本書に書いてあることで印象に残っていることを、私(こうよう)なりにまとめ、感想と合わせて書いています。
本書を読むか迷っている人や、次に読む本を探している人はこの記事を参考にしてください。
作品概要
「ウシジマくんvsホリエモン カネに洗脳されるな」はホリエモンこと、堀江貴文氏による2019年の書籍です。2016年に発売された単行本「ウシジマくんvs.ホリエモン 人生はカネじゃない!」の文庫版となります。
文庫版は巻末に闇金ウシジマくんの著者真鍋昌平氏と堀江貴文の対談が追加掲載されていて、それ以外は単行本と同じ内容です。
堀江貴文氏は、ライブドアの(元)社長で、フジテレビやプロ野球球団の買収騒動、衆議院選への出馬など、当時は多くのメディアに出演し、話題となっていました。その後、ライブドア事件と呼ばれる証券取引法違反の容疑により逮捕、有罪判決を受けて1年9カ月間服役しました。
話題性に富んだ経歴で、経営者、実業家、投資家として有名な堀江氏ですが、積極的に執筆活動も行っています。
本書もその中の1冊で、人気漫画「闇金ウシジマくん」とのコラボ書籍です。
漫画闇金ウシジマくんで描かれた人物の行動や発言を解説しながら、堀江氏の考え方を読者に説く、自己啓発系の内容になっています。
本書冒頭には、闇金ウシジマくんの主人公牛島馨の
「世の中は奪い合いだ。奪るか奪られるかなら、俺は奪る方を選ぶ!」
という言葉が紹介されています。
本書は、奪る側の心理と、奪られる側の心理とその問題点を解説しながら、「奪られない」ための知恵と方法が書かれています。
私の唱える論が、質の悪い情報と環境を遠ざけ、あなたを「奪られる方」から「奪る方」の人へと導く手助けになれば幸いだ。
堀江貴文(著)ウシジマくんvsホリエモン はじめに より引用
感想
教育の問題
「奪られる方」になってしまう要因や、「奪られる方」人が抱える問題の根底には教育の問題があると堀江氏は述べる。
義務教育という、小中学校で行われる「価値観の植え付け」により、「奪られる方」の思考や行動は縛られているのである。
まず協調性を過度に求めること。
他者と違うことをすることや、違うことを考える人を”異端児”として扱う。
常識とはなにかを教え、それが正しいと刷り込み、それらに疑問を持つことさえ許さない。
これは決まりやルールに対して疑問を持つことはいけないことで、とにかく我慢することは正しい、という価値観を植え付けているようなものだ。
その結果、騙されやすい人間(奪られる方)が育ってしまう。
それは真面目であることが正義であるかのように教えているとも言える。
人を信じる心や犠牲を払う精神は美しいと教え、借りたものは必ず返さなけばならず、その責任から絶対に逃げてはいけないという教育は、一歩間違えるとただ真面目なだけの人間を育ててしまう。
騙された人間(奪られる方)がそこからなかなか抜け出せない理由のひとつが、この間違った真面目さが原因だ。
こういった教育がまったくの見当違いで悪であるとは言わない。
自分の行動や言動に対する責任のこと、ルールを守る必要性を教育することは必要だが、表面上だけではなく、それらをもっと深く教える必要がある
責任とは何なのか、なぜルールが存在しているのか、なぜ真面目であることが良いことなのか、その理由や本当の意味をきちんと伝え、理解してもらうことが大事だと思う。
理由や意味を勘違いすると、マイナスになってしまうからだ。
さらに、騙されないためのマインドや、詐欺をする人と詐欺ににあった人の思考、仕事やお金のことや、その本質など、もっと踏み込んだこと具体的なことも、義務教育の中に盛り込むべきだ。
カネの本質
堀江氏は本書に限らず、さまざまな著書でビジネスやカネに関する持論を述べている。
それは一貫して「カネに囚われるな」ということだ。
カネはあくまで手段のひとつだ。
ビジネスで何かを成し遂げるにはカネが必要だ。
何かを成し遂げた結果、カネを得られるのであって、金儲け事態を目的にしたビジネスは、カネに翻弄され破綻する。
カネ自体にその価値はない。
カネは信頼を形にしたものである。
信頼さえあればカネなんていくらでも借りられる。
カネに困っているのは信用がないから困っているのと同じであり、信用をいかに取り戻すかを考えないと金に困る人生は一生続く。
堀江氏のことを”カネの亡者”と呼ぶ人がいる。
それはまったくの誤解だ。
さまざまなビジネスや投資で成功し、結果として、大金を手に入れているだけのことで、カネを稼ぐためのビジネスは行ったことはない(…らしい)。
そして手に入れたカネは、やりたいことに対して次々に投資している。
カネはやりたいことを実現するために使う手段のひとつ、というだけなのである。
堀江氏のこういった考え方にはとても共感できるし、その行動力と結果はとても尊敬できる。
とてもカッコイイ生き方だ。
諸行無常
この世は諸行無常である。
世の中の変化に対応するためには常に新しい情報を得て自分をアップグレードする必要がある。
情報は自分で取りに行く必要がある。
何もせずに入ってくるような情報は、役に立たない場合が多い。
例えば、今これが流行っているとかいう類の情報は、情報元が流行らせたいこと(もの)であり、儲け話の情報は、情報元が儲かるために流している情報だったりする。
待っていてはいけない。騙されてしまう。
すべてを鵜吞みにせず、情報は疑い、自分で取りに行くことが大事だ。
「現状維持は衰退や退化である」と、堀江氏や多くの著名人は述べている。
人も世の中も変わらないものはない。
今は良くても、何がきっかけで転落するか分からない。
今が最悪でもそこから抜け出すことは必ずできる。
この世は諸行無常である。
現状維持をしようとするな、常に進化しろ!
ということだ。
あとがき的なものとオススメ度
堀江氏の本は数冊読んだことがありますが、考えが一貫してブレていないので説得力があります。
堀江氏は自身のことについて、特別な才能はなく、他人よりも努力をしただけ、と述べています。
要するに自分を凡人と捉えています。
そのため、推奨される行動や考え方を、それができない人に対して、なんでこんなこともできないの?バカじゃないの?といった感じで書いているようにも感じます。
私(こうよう)的には、堀江氏は成功者であり、尊敬できる部分や共感できる部分も多くあるので、そういう言い方をされても全然大丈夫なのですが、堀江氏のことをよく知らない人や、堀江氏に悪いイメージを持っている人には、本書の、上から目線みたいな書き方は不快に思えるかもしれません。
本書に書いてあることは、筋が通っていて、間違っていることは書いてないように思えます。
堀江氏の人間性を抜きにしてフラットな気持ちで読んでみたら、意外と腑に落ちると思います。
堀江氏も本書で「プライドなんて、なんの役にも立たない」と言っています。
自分を変えるのは勇気がいることで、簡単なことではないかもしれませんが、それに見合うリターンも大きいはずです。
最後に堀江氏の言葉をもう一つ引用させていただきます。
人生はカネじゃない。カネに洗脳されてはいけない。
カネなどに執着せず、やりたいことのために、大胆に生きよう。堀江貴文(著)ウシジマくんvsホリエモン おわりに より引用
ギブ&テイクの話はあらためて身に沁みました。
これからはもっと、見返りを期待せずギブをそそごう!
「ウシジマくんvsホリエモン カネに洗脳されるな」のオススメ度は★3.0です!(満点が★5.0です)
闇金ウシジマくんは有名漫画なのでまったく知らない人はあまりいないと思いますが、そのような人でも特に問題なく読むことはできます。
私(こうよう)はウシジマくんの漫画はまったく読んだことがありません。
(過去に映画版どれか1作を視聴したことはあります。)
ウシジマくんは、超リアルの描写で現実世界の闇を描いた漫画です。
要するに現実でも起きていることについて話しているのと同じなので、特に問題なかったというわけですね。
逆に言うと、ウシジマくんのファンだからといって無条件に楽しめるような本ではないので要注意です。
こんな人にオススメ
・自分は騙されやすいと思う
・現状を変えたい気持ちがある
・ためになる本が読みたい
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