映画『ウインド・リバー』感想

映画

☆世界は厳しい

ウィンド・リバー』を観たとき、まず感じたのはその圧倒的で厳しい自然の力と、そこに生きる人々の悲しみが交錯する独特の雰囲気でした。

厳しい雪山に覆われたウィンド・リバー居留地が舞台となり、物語はただのサスペンスにとどまらず、人間ドラマとして深い余韻を残します。

またジェレミー・レナーとエリザベス・オルセンの絶妙な演技が、この冷徹な世界の中で生きる人々の痛みや葛藤を鮮やかに浮き彫りにし、引き込まれてしまいました。


作品概要

Taylor Sheridan(Director). (2017).Wind River [Film].Thunder Road Films.

 

作品名ウィンド・リバー
監 督テイラー・シェリダン
主 演ジェレミー・レナー、エリザベス・オルセン
公 開2017年
ジャンルスリラー、クライム
上映時間1時間47分
あらすじ雪深い山岳地帯で若い女性の遺体を発見した地元のハンターであるコリー・ランバート(ジェレミー・レナー)はFBI捜査官ジェーン・バナー(エリザベス・オルセン)とともに事件の真相を追います。
捜査が進む中で、コリーとジェーンは次第に事件の真相に迫り、同時に、ウィンド・リバー居留地という孤立した土地で生きる人々の苦悩や、ネイティブアメリカンと白人社会との間に横たわる深い溝を描きながら展開します。

感想

ジェレミー・レナーの演技が素晴らしかったですね。

彼の演じたキャラクターであるコリー・ランバートの冷静さと深い内面がよく表れていました。

 

また、エリザベス・オルセンも強い意志を持った若いFBI捜査官の役柄をしっかりと演じいて、素晴らしいバランスを保っていました。

Taylor Sheridan(Director). (2017).Wind River [Film].Thunder Road Films.

 

そして、雪山の厳しい自然の描写が映画全体の雰囲気を一層引き立てています。

自然の過酷さが登場人物たちの心理状態とリンクしていて、どこか孤立した感じが作品に深みを加えていると感じました。

Taylor Sheridan(Director). (2017).Wind River [Film].Thunder Road Films.

ネイティブアメリカンとの歴史的な背景

ネイティブアメリカンであるマーティンが白人女性のジェーンに対して最初は冷たく、警戒心を見せるのに対して、コリーとのやり取りでは感情を素直に表に出すところが、まさに複雑な歴史と人間関係を象徴しているように感じました。

そのマーティンの反応が、白人とネイティブアメリカンの間に存在する壁や歴史的な背景を反映していて、その後のコリーとの感情的なつながりは胸に響きましたね。

Taylor Sheridan(Director). (2017).Wind River [Film].Thunder Road Films.

 

コリーもまた、自分が愛する者を失った悲しみを抱えながら、マーティンと共鳴し合う部分があったからこそ、彼の心情に触れたのでしょう。

このコリーとマーティンのシーンは映画全体における人間ドラマとネイティブアメリカンとの歴史を表していた気がします。

ネイティブアメリカンの文化や背景が映画のテーマに絡んでいて、それがどう観客に伝わるかが、本作『ウィンド・リバー』大きな要素だと思いました。

シンプルなストーリー

『ウィンド・リバー』はストーリー自体には大きな捻りがないように感じましたが、そのシンプルさが逆に深みを生んでいるようにも思えました。

それは事件そのものの解決に焦点を当てるというより、登場人物たちがどのように過去の傷と向き合い、現実に立ち向かうかという部分に重きを置いている気がしたからです。

Taylor Sheridan(Director). (2017).Wind River [Film].Thunder Road Films.

 

また、それはウィンド・リバー居留地という孤立した環境が、物語のトーンに大きく影響しているのも大きいですね。

居留地に住む人々の暗い部分や、彼らが抱える孤独や絶望が映画全体の重苦しい雰囲気を作り出しています。

その閉塞感と、自然の厳しさが交錯することで、物語が引き込まれる力を持っているのでしょう。

Taylor Sheridan(Director). (2017).Wind River [Film].Thunder Road Films.

 

物語の進行そのものが予測できる部分が多い中で、それでも惹き込まれるのは、登場人物たちが抱える深い悲しみや複雑な感情が、観客に強く伝わるからだと思います。

特にコリーとジェーンが向き合っていくものとその過程は、ミステリーやサスペンスの枠を超えて、より人間ドラマとして心に残りました。

Taylor Sheridan(Director). (2017).Wind River [Film].Thunder Road Films.


あとがき的なものとオススメ度

本作の主人公はジェレミー・レナーが演じましたが、内面的な強さを持ちながらも、外向きにはあまり感情を表に出さないコリー・ランバートというキャラクターぴったりの役者だと思いましたね。

コリーのようなキャラクターは、感情を押し殺している部分が多いけれど、その中にある強い決意や痛みが彼の行動や言動ににじみ出ていて、すごく引き込まれます。

Taylor Sheridan(Director). (2017).Wind River [Film].Thunder Road Films.

 

『ウィンド・リバー』で見せたレナーの演技は、言葉少なで冷静に見える一方で、過去の出来事が彼の中でどれほど深く影響を与えているかがわかる瞬間がたくさんありました。

コリーの心の中の葛藤や、過去を背負っていることがそのまま演技に表れていて、無駄な言葉を使わずとも彼のキャラクターが非常に豊かに感じられます。

ジェレミー・レナーが演じるキャラクターは、他にも『アメリカン・ハッスル』や『ボーン・レガシー』などでも見られるように、しっかりとした内面を持ちながらも、外にはあまりそれを見せないタイプが多いですよね。

ジェレミー・レナーが素晴らしい俳優だということを再認識した映画でした。

 

こうよう
こうよう

重苦しい雰囲気の映画でした。

パン
パン

ただのサスペンス映画じゃなかったね。


『ウィンド・リバー』のオススメ度★3.5です!(満点が★5.0です)

役者の演技が良く、登場人物の気持ちにすごく共感できました。

かなり重い話で見る人を選ぶ映画だと思いますが、とても良い映画でした。


こんな人にオススメ

・役者の演技が良い映画が見たい

・考えさせられるような映画が見たい

・ジェレミー・レナーのファン


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